子ども名義の口座を渡すとバレる?贈与税がかからない方法

4月は引っ越しや転勤、子どもの就職など、新生活がスタートする月です。

子どもの進学や就職を機に、これまで貯めていたお金や学資保険の満期金を子どもに渡そうとしている人もいるでしょう。

貯めていたお金を子どもに渡すと、税金はかかるのでしょうか。

この記事では、親が貯めていたお金や保険の満期金を子どもに渡す場合の税金について解説します。

子ども名義の通帳を渡す場合

子ども名義の通帳を作って、親が貯金をしているケースは多いでしょう。

成人や就職を機に、子どもに通帳を渡した場合、贈与税がかかるのでしょうか。

基本的に、子どもに渡すタイミングで預金残高が110万円を超えていると、贈与税がかかります。

預金残高が110万円を超えている場合は、金額を調整することで、非課税にすることができます。

例えば、通帳の残高が300万円だった場合、200万円を引き出して預金残高を100万円にしてから渡すことで非課税になります。

ただし、金額の調整をしても贈与税がかからないのは、以下の要件に当てはまる場合です。

  • 子どもが通帳の存在を知らない
  • 子どもが預金された財産を使っていない

また、親の通帳を子ども名義に変更する場合も、通帳の残高が110万円を超えていると贈与税の対象となります。

学資保険の満期金や解約返戻金を渡す場合も同様です。

その他の贈与税がかからない方法

親から子どもにお金を渡す場合、用途が決まっていれば贈与税が非課税になります。

  • 結婚資金や子育て資金として贈与する
  • 住宅購入資金として贈与する

結婚資金や子育て資金として贈与する

結婚や子育て資金として一括贈与すれば、1000万円までの贈与が非課税になります。

子どもが結婚や出産の予定がある場合は、検討してみてください。

ただし、この制度は2025年3月31日までしか利用できません。

また、贈与したお金を非課税にするには「結婚・子育て資金非課税申告書」を金融機関から税務署に提出する必要があります。

住宅購入資金として贈与する

住宅購入を目的とした贈与であれば、最大1000万円まで非課税になります。

  • 質の高い住宅:1000万円
  • 一般住宅:500万円

「質の高い住宅」とは、以下の要件を満たす住宅です。

出典:国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等の延長(贈与税・相続税)」

ただし、贈与した年の翌年2月1日から3月15日に、以下の書類を税務署に提出する必要があります。

  • 非課税特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書
  • 戸籍謄本
  • 新築や取得の契約書の写しなど

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  • 国土交通省「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置等の延長(贈与税・相続税)」

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