中国との金融協力が大きな機会もたらす ブラジル財務省高官

中国との金融協力が大きな機会もたらす ブラジル財務省高官

 上海市浦東新区世博園区にある新興5カ国(BRICS)新開発銀行本部ビル。(資料写真、上海=新華社記者/方喆)

 【新華社北京3月28日】ブラジル財務省のタチアナ・ホジト国際担当次官はこのほど、新華社の取材に応じ、中国とブラジルの金融協力の深化は両国間の経済・貿易往来に大きな機会をもたらすとの見通しを示した。

 ホジト氏は19日に北京市で開かれた第1回中国・ブラジル金融フォーラムに参加し、今回のフォーラムでは銀行や保険、資本市場、グリーンファイナンスなどの分野における両国間の協力強化に関する十分な意見交換が行われたと説明した。

 中国とブラジルは2023年初め、ブラジルでの人民元決済機関設置に向けた協力覚書に調印した。

 同氏は「23年4月のルラ大統領による訪中以降、ブラジルと中国は自国通貨による貿易決済で大きな進展を遂げ、両国間の貿易と資金調達の中で人民元を使用して決済を行う業務が大幅に増えている」と語り、これは為替変動リスクを軽減し、両国間の貿易往来と投資規模の拡大に有利に働くとの見解を示した。

 ブラジルが中国の「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の発展と質の高い発展の推進に注目していることも表明。ブラジルはエネルギーシフトに力を入れているところだとし、クリーンエネルギーや産業の高度化などの分野には中国との協力を強化する大きな潜在力があると強調した。

 今年は中国・ブラジルの国交樹立50周年にあたる。両国が中国・ブラジルハイレベル調整・協力委員会第7回会議の開催を予定していることにも言及し、ブラジルはこの会議を契機に中国との対話と理解を強め、両国間の金融協力を深めることを望んでいるとした。

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