ハイエイタス・カイヨーテ、新曲「Make Friends」公開「友達は作るものじゃない。認識するもの」

ハイエイタス・カイヨーテが、2024年6月28日に最新アルバム『Love Heart Cheat Code』をリリースすることを発表し、新曲「Make Friends」も解禁された。「Make Friends」は、今年1月にリリースされた2年ぶりのシングル「Everything's Beautiful」に続く、最新作からの2ndシングルとなる。

制作の最終段階で思いがけずこのアルバムに加えられることになったという「Make Friends」は、バンドの友達が発した「友達は作るものじゃない。認識するものだ」という言葉にインスパイアされて生まれた。簡潔でありながら深みと鋭さを持ったこの考察は、深くプラトニックな愛の表現が足りていないことをネイ・パームに思い起こさせた。「人生で出会ってきた女性たち、男性たち、ノンバイナリーの友人たちまで、私が愛する人たちのさまざまな例を示したかった。それはとても自然で、ひとつの手法として取り組むのは楽しかった」とネイは語る。

このシングルはひとつのヴァースで構成されているが、ネイはそこで3種類のジェンダー、すなわち女性、男性、ノンバイナリーを並び替えて表現してゆく。「3つめのヴァース、つまり“them/they”のヴァースを歌ったとき、私は本当にハッとした。私がいちばん大好きな、親友の中の親友の何人かは、自分が受け入れられない経験を頻繁にしているんだと気づいたの」と語っている。

最新作『Love Heart Cheat Code』で最も印象的なことのひとつは、そのシンプルさだと言える。「私はマキシマリストなの。とにかく何でも複雑にしてしまう」とネイは笑う。「でも、人生で色々なことを経験すればするほど、リラックスして自由になっていく。ときには深く考え、人々に何を伝えたいのか?という大切なことに向き合い、人々の心に届くことができる。このアルバムは、私たちがそれを明確にした結果だと感じている。曲がそれを求めていないのであれば、複雑さを示す必要はなかった」と語っている。

このアルバムでは、バンドの方向性は必ずしも直線的にゴールへと向かったわけではなく、計画的でもなく、熟慮と漂流を経て完成を迎えた。たとえば深夜あるいは早朝まで続くジャムセッションで、一緒にとる食事で、機材やお互いと戯れることもあったという。また、このアルバムには、フレロと呼ばれる自作楽器を演奏するチップことテイラー・クロフォードや、ギタリストのトム・マーティン、フルート奏者のニコデモスなど、メルボルンを拠点とする他のミュージシャンたちが参加している。そして、名プロデューサー、マリオ・カルダート・JRがミックスを手掛けている。

ハイエイタス・カイヨーテは、これまで常に自分たちのアルバムを、小宇宙やひとつの完全な生態系として語ってきた。『Love Heart Cheat Code』では、音楽にあわせて強力なビジュアルワールドを思い描き、スリランカ出身・トロント在住のマルチメディア・アーティスト、ラジニ・ペレラと協働して、彼女の絵画作品をアルバムのアートワークに使用している。そこからイラストレーターのクロエ・ビオッカとグレイ・ゴーストが、各曲に対応するビジュアルシンボルをデザインした。それらのアートワークやデザインは、さまざまなかたちでカスタムジュエリーや食品などの製品へと姿を変え、バンドは完全に架空の空間『スーパーマーケット Love Heart Cheat Code』のコンセプトに辿り着いた。バンドはその店の中で、オリジナル製品を製造し、宣伝し、棚に積み、清掃まで行う従業員として働く。現代社会においてアートを「製品」に作りあげることの凡庸さの中で、バンドはそれぞれのアイテムや曲に慰めを見出す。これらには超越的でまばゆく輝く音楽の魔法が詰まっているのだ。

『Love Heart Cheat Code』国内盤CDには、ボーナストラック「Subete wa utsukushii」が追加収録され、歌詞対訳付きの解説書が封入される。LPは通常盤(ブルー・ヴァイナル)に加え、限定盤(ブルー/ホワイト・マーブル・ヴァイナル)と初回生産限定日本語帯付き仕様盤(ブルー/ホワイト・マーブル・ヴァイナル)も発売される。さらに、国内盤CDと日本語帯付き仕様盤LPは、Tシャツ付きセットも発売決定している。

◎リリース情報
アルバム『Love Heart Cheat Code』
2024/6/28 RELEASE

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