河本結「ゴルフ脳が馬鹿に」 戦友の初Vも励みに4位発進

うれしい「68」。当コースでの60台は初めて(撮影/村上航)

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 初日(28日)◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡)◇6480yd(パー72)◇曇り

同世代の活躍に河本結は自信をもらった。前週に同じ1998年度生まれの臼井麗香が初優勝を挙げた。2季連続で年間女王になった山下美夢有を筆頭に後輩プロたちが活躍を見せる中で同い年の選手の優勝は「まだまだやれるんだ」と励みになった。

「刺激をもらったというよりは自分が勝ったような感覚になった」。すでに2019年に1勝しており、優勝経験はある。それでも米ツアーに参戦した2020年以降、不調に苦しみ、2勝目を挙げられていない。

笑顔が出た4位発進(撮影/村上航)

そんな中、プロ7年目にして初優勝を挙げた臼井の姿は「麗香の努力を知っていたので、神様は見ているんだなって」。戦友の初Vは自身の背中も押してくれるような、そんな戦いぶりだった。

QTランキング4位の資格で前半戦の出場権を持つ今季は初戦「ダイキンオーキッドレディス」、第2戦「明治安田レディス ヨコハマタイヤ」と2週連続予選落ちから滑り出したが、前週「アクサレディス」は9位。「4年かかってやってきたことがマッチしてきて、自信を取り戻しつつある」とこれまでとの違いを強調する。

ここ数年は不調だった(撮影/村上航)

2018年のプロ転向時は専属コーチをつけていたが、現在はそのスタイルから決別した。「自分がどうしたいのか、自分がどうなりたいのかを強く持てるように」

日々、模索する中で「ショットが良くないからマネジメントを変えたら広いところにしか狙わなくなって。攻められないからスコアも出ない…と自分のゴルフ脳が“馬鹿”になっちゃった」

それでも、「この世界で、やっぱり自分を強く持っている子が上に行っている」と強く感じたからこそ、時に相談をすることはあっても自分に責任を持てるように貫いてきた。

ツアー2勝目を目指す(撮影/村上航)

昨年のオフシーズンに入ったタイミングから真田和俊トレーナーとタッグを組み、ショットを作り込んできた。そんな積み重ねてきた努力が実っての4バーディ、ボギーなしの「68」。4位発進に笑顔が出た。

今季の目標は「とにかく目の前の一打を全力でやる」。そして、「とにかく全力で楽しむこと」。25歳は進化の真っただ中だ。(静岡県袋井市/石井操)

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