小林製薬〝紅こうじ騒動〟次の舞台は中国か 訪日客が「神薬」と呼び大量購入

中国人の爆買いツアー

紅こうじ騒動は拡大の一途だ。小林製薬は28日にサプリ「紅麹コレステヘルス」を摂取していた人で新たに2人の死亡が確認されたと公表。これで死者は4人となった。紅こうじを使用していた商品の自主回収も増えている。

この日、同社は大阪市内で株主総会を開催。小林章浩社長が「多大なるご迷惑をおかけし、深くおわびする。被害の拡大防止と原因究明に全社を挙げて全力で取り組む」と謝罪した。

日本でも大騒動だが海外からも注視されている。実は日本のサプリは中国でも人気。今は〝爆買い〟はおとなしくなったが、小林製薬の商品は中国人旅行客にとって〝神薬〟としてありがたがられていたという。

中国人ジャーナリストは「中国人にとって〝日本に行ったら買うべき薬〟〝神薬〟として、龍角散社の龍角散がトップですが、それ以外は小林製薬のアンメルツヨコヨコ、熱さまシート、サカムケア、ナットウキナーゼなどが人気です。〝神薬〟メーカーだけに今回の〝紅曲(紅こうじ)〟事件は中国で大きく報道されています」と語る。

中国共産党中央委員会の官営機関紙「人民日報」傘下のタブロイドメディア「環球網」は29日、「リコールされた3製品は中国本土では市場に出回っていない」と報じた。

3製品とは、紅麹コレステヘルプ、ナイシヘルプ+コレステロール、ナットウキナーゼさらさら粒だ。「健康被害問題で、中国小林製薬は27日声明を発表し、自主回収をすると発表した。声明では、リコールの対象となった3製品はいずれも中国本土市場では販売されていないが、中国の消費者は国境を越えて関連製品を購入した可能性があると述べた」(環球網)

訪日中国人観光客、そしてネット販売で、購入した人が相当数いるということだろう。

また、台湾メディアは28日、小林製薬の紅こうじ入りサプリを摂取した70歳女性が昨年、急性腎不全と診断されていたと報道。人気ゆえに影響は世界規模だ。

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