鉄橋イメージし新デザイン 富山地鉄キャニオンエキスプレス、29日お目見え

新しいデザインとなったキャニオンエキスプレス。谷に架かる鉄橋を走行するようなデザインに仕上げた=稲荷町車両基地

 富山地方鉄道は29日から、地鉄全線を走る20020形の「キャニオンエキスプレス」の車両デザインを変更する。新しいデザインは「キャニオン(峡谷・谷)」から連想し、谷に架かる鉄橋を走行するようなイメージに仕上げた。28日は、富山市の稲荷町車両基地でシールを貼り替えた。

 20020形は、かつて西武鉄道(埼玉)で特急「ニューレッドアロー(NRA)号」として活躍。2022年2月から富山県内で運行し、朝のラッシュ時などに活用されている。23年11月に一般公募の中から新しい愛称が「キャニオンエキスプレス」に決まった。

 車両には、前後と側面の計6カ所に赤い鉄橋をデザイン。ニューレッドアロー号の象徴だった側面の赤いラインはそのまま残し、乗降口付近に「THANK YOU NRA」などの文字を書いた。

 同社は北陸新幹線敦賀延伸や黒部宇奈月キャニオンルート一般開放を見据え、4月15日のダイヤ改正で特急列車を増発する予定で、新しいデザインの車両は主に増発分の特急として活用する。担当者は「富山を象徴する存在として盛り上げてほしい」と話した。

車両にシールを貼る作業員
車両の乗降口付近のデザイン。「日の出」をイメージしたという

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