福島県大熊町に再生賃貸住宅50戸完成 町内の復興拠点で初めて 町と県が下野上地区に整備

島副町長(左)から鍵のレプリカを受ける入居する夫妻

 福島県大熊町と福島県が町内下野上地区に整備を進めていた町営の福島再生賃貸住宅計50戸は完成した。東京電力福島第1原発事故に伴う同町の特定復興再生拠点区域(復興拠点)に町営住宅ができるのは初めて。28日、現地で住民に鍵が引き渡された。4月1日に入居が始まる。

 下野上地区内の原住宅エリアに戸建て20戸、大野南住宅エリアに長屋30戸を新設した。年間のエネルギー消費量が実質ゼロになる「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」=通称ZEH(ゼッチ)仕様=となっている。住民の交流場所や災害発生時の避難所となる集会所「コミュニティースペース」も設けた。

 原住宅エリアには19世帯(帰還11世帯、移住8世帯)、大野南住宅エリアには29世帯(帰還9世帯、移住20世帯)が入居する。

 原住宅エリアでは、島和広副町長が入居者代表の夫妻に鍵のレプリカを手渡した。

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