虐待通告児童 長崎県内は過去最多の975人 前年より375人増、市民関心の高まり背景

 長崎県警人身安全・少年課によると、県警が2023年に虐待の疑いがあるとして、児童相談所に通告した18歳未満の子どもは前年比375人増の975人で、過去最多だった。摘発した事件は18件(前年比1件増)。虐待防止に向けた市民の関心の高まりや関係機関の連携強化を背景に、通告、摘発件数が増加したとみられる。
 通告した子どものうち、暴言などの心理的虐待が649人で最多。身体的虐待202人、育児放棄(ネグレクト)などの怠慢・拒否119人、性的虐待5人と続いた。摘発した18件のうち、身体的虐待が13件と最多で、性的虐待4件、心理的虐待1件だった。
 ストーカー被害の相談は前年比20件増の311件、ドメスティックバイオレンス(DV)被害は前年比45件増の470件で、いずれも過去最多だった。
 リベンジポルノによる被害の相談は前年比18件増の49件。21年から規制対象に加わった衛星利用測位システム(GPS)機器の取り付け、位置情報の取得による相談は3件だった。
 摘発はストーカー関連が30件(前年比8件減)、DV関連は56件(同7件増)。

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