平和公園スポーツ施設再配置 長崎市、再検討部会に6案提示

長崎市周辺競技施設

 長崎県が進める長崎南北幹線道路の整備に伴い、長崎市松山町の平和公園内にある市民総合プールと市営陸上競技場の再配置を話し合う再検討部会が28日、市内であった。市は、前回会合で示した「プール移転先は競技場が適当」との評価を受け、6パターンの案を示した。
 幹線道路は同市と西彼時津町を結ぶ高規格道路(約15キロ)。平和公園周辺に高架橋やインターチェンジが計画され、プールの大半や競技場の一部が整備ルートと重なる。このため市はプールを競技場に移し、競技場は市総合運動公園(かきどまり陸上競技場、柿泊町)に統合する案を提示したが、利用者らの反発を受け、昨年7月に再検討部会を設置した。
 28日に示された六つの案のうち(1)プールを競技場へ移し、競技場機能は総合運動公園に統合するとした当初案に加え、(2)競技場は現地存続、プールを中部下水処理場(茂里町)へ(3)プールを競技場へ、新陸上競技場を同処理場へ-とする案を明記した。
 残る3案は、平和公園内での両施設の配置を前提とした上で(4)競技場に屋内・屋外プールを分けて配置し、屋内プール施設の周囲に400メートルトラックなどを再配置(5)プールなどを競技場に移し、300メートルトラックなどの機能を持つスポーツ広場を幹線道路の高架下に再配置(6)プールと200メートルトラックなどのスポーツ広場を競技場に整備する。
 委員から「中部下水処理場の周辺に長崎スタジアムシティや商業施設があり、交通混雑を招く恐れ」「この案を組み合わせ、陸上と水泳の両競技が共存できるよう模索すべき」などの意見が出た。再検討部会は「一定の方向性が出た」として、議論内容を市平和公園再整備基本計画検討委員会に報告し、今後、検討委で部会委員を臨時に加えて議論を進める予定。

© 株式会社長崎新聞社