米疾病対策センター、医療機関に髄膜炎菌感染症の増加を警告

[28日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)は28日、医療従事者に対し、侵襲性髄膜炎菌感染症の増加に注意を喚起し、必要なワクチン接種を促す勧告を行った。

髄膜炎菌感染症は、髄膜炎菌と呼ばれる細菌によって引き起こされ、一般に脳、脊髄、血流に影響を与え、死に至る場合もある重い細菌感染症。CDCによると、25日時点で、143件の発症が報告されている。前年同期は81件。昨年の発症件数は422件で、2014年以来最多だった。

感染増加は主にY群髄膜炎菌の特定の細菌株に起因する。この細菌株への感染は30─60歳の人、アフリカ系アメリカ人、エイズウイルス(HIV)感染者の間で不釣り合いに多いという。CDCは医療機関に、これらの人々の髄膜炎菌感染症の疑いを強めるよう求めた。

髄膜炎菌の6つの血清群(A、B、C、W、X、Y)のうち、米国では4つが流行しており、X群以外の群についてはワクチンが利用できる。

米食品医薬品局(FDA)は昨年、5つの髄膜炎菌群に対して有効な米製薬大手ファイザーの初の髄膜炎菌ワクチン「ペンブラヤ」を承認した。

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