西肥バスが初乗り運賃を200円に 6月からの値上げ申請 長崎・佐世保市

 西肥自動車(西肥バス、長崎県佐世保市)は26日、路線バスの初乗り運賃を6月1日から200円(現行170円)に値上げするなど、路線バス全線での運賃改定を国土交通省に申請した。認可されれば2016年以来の改定となる。
 路線バスは、少子高齢化や人口減少に伴い利用者が減少。深刻な運転士不足による要員確保に向けた待遇改善、燃料費の高騰、バス車両更新の必要性などもあるため、値上げにより収支改善を図る。値上げの平均改定率は20%程度を予定。前回16年は11.7%、その前の改定となる1997年は7.6%だった。
 市町から運行業務を委託されているコミュニティバス路線や新上五島町内の路線は対象ではない。
 主要区間の改定予定運賃は、佐世保駅前を起点に大野までが350円(現行280円)、矢峰までが430円(同350円)、早岐田子の浦までが480円(同400円)、佐々バスセンターまでが750円(同550円)、江迎までが1300円(同1100円)、平戸桟橋までが1800円(同1500円)など。
 定期券も値上げを予定。初乗り運賃区間の場合、1カ月の通勤用が8400円(現行6630円)、通学用が7200円(同5400円)となる。
 同社は「安定的な運転士の確保を図り、バス車両の更新などさまざまな課題に対応し、バス路線を維持継続できるよう努めたい」としている。

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