大谷翔平 デコピン&真美子夫人と一緒に〝本拠地デビュー〟米開幕戦でマルチ安打貢献

オープニングセレモニーで大歓声に包まれた大谷翔平

【ロサンゼルス28日(日本時間29日)発】いきなりSHOW―TIMEだ。ドジャースの大谷翔平投手(29)は本拠地開幕戦となるカージナルス戦に「2番・DH」で先発出場し、初回に右翼線二塁打、5回に右前打を放ち、3打数2安打だった。ドジャー・ブルーの背番号17の初見参にドジャー・スタジアムのファンは大熱狂。スイート席で真美子夫人と愛犬デコピンもその雄姿を見守った。ベッツ、大谷、フリーマンのMVPトリオが活躍し、投手陣も1失点リレーで快勝。ワールドシリーズ制覇を目指して突っ走る。

ドジャー・ブルーのユニホーム姿の大谷がドジャー・スタジアムに降臨したのは初回無死一塁だった。「ショウヘイ・オオタニ」とコールされるとファンは一斉に立ち上がり、スタンディングオベーション。360度の大歓声に包囲された。

相手先発は元巨人のマイコラスだ。初球、91・6マイル(約147・4キロ)の外角シンカーをファウルすると球場はどよめいた。2球目、88・7マイル(約142・7キロ)の内角スライダーをファウル。3球目は外角低めのチェンジアップを見送った。カウント1―2からの4球目、86・9マイル(約139・9キロ)の外角低めのチェンジアップをバットの先で拾って振り抜くと91・5マイル(約147・2キロ)のライナーは右翼線を破った。

一塁を蹴った大谷はベッツが三塁に止まっていることに気が付かず、二塁をトップスピードで回ってオーバーランして、走塁死となったが、続くフリーマンの先制打を呼び込んだ。

20日に元通訳・水原一平氏(39)の違法賭博問題が判明し、21日のパドレス戦の1打席目に右前打を放って以降、13打席連続無安打と心配されていたが、1試合目で吹き飛ばした。

「興奮はしてましたし、1打席目からヒットが出たので、ちょっと安心、ではないですけど、スタートとしてはよかったんじゃないかなと思います」。まずは納得の打席だった。

試合前の本拠地開幕セレモニーで「ショウヘイ・オオタニ」とコールされると大歓声が上がった。センター後方から大谷が登場すると多くのファンがスタンディングオベーション。選手の家族らとハイタッチし、笑顔をみせていた。

ベッツの2号ソロに続いて打席に立った3回無死無走者は四球。直後にフリーマンが中堅へ1号2ラン。これがMVPトリオだ。

ロケット安打を放ったのは5回一死無走者だ。カウント2―1からの4球目、真ん中低めの87マイルのスライダーを強打。113マイル(約181・9キロ)のゴロはあっという間に右前に抜けた。今季2度目のマルチ安打に5万2667人大観衆も大興奮。
「敵の時は怖いですけど味方の時は頼もしい。これだけ入ってもらってすごくやりがいというか、自分の打席で大きい声援をもらって気合が入りました」。ファンの後押しに感謝した。

3番手の右腕オブライエンと対戦した7回無死一塁はカウント1―2からの6球目、内角高めの90・1マイル(約145キロ)のスライダーにバットが空を切った。大谷が移籍1号を放っていれば3人そろい踏みだったが、次戦以降へのお楽しみだ。

ドジャー・ブルーを思わせる真っ青な空の下、マルチ安打で本拠地デビューを飾った大谷。今年はエンゼルス時代と違って孤軍奮闘することはない。頼りになるチームメートと熱いファンが力をくれる。

【ついに〝公式〟デビュー!】大谷の本拠地デビュー戦でファンが待望していた瞬間が訪れた。晴れ姿を目に焼き付けんと真美子夫人はドジャー・スタジアムのスイート席から代理人のネズ・バレロ氏らとともに熱い視線を送っていた。壁には左から日本ハム、ドジャース、日本代表のユニホームが飾られている。その胸元に愛犬デコピン! ついに“公式の場”に登場した。すっかりなついて甘えている様子だ。あやしている姿や隣の部屋の子供と遊んでいる姿も。初アーチはお預けだったが、大谷の活躍に満足したことだろう。

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