父が「消防士」で不自由ない暮らしでした。消防士は「年収」が高いのでしょうか?

消防士の年収はいくらくらい?

消防士は、各自治体に所属する地方公務員です。

総務省が公表している「令和4年地方公務員給与の実態」の結果によると、住居手当や特殊勤務手当などの諸手当も含めた全体の平均月給は39万2202円でした。諸手当を含めた平均月給額を毎月受け取っていると仮定し、賞与などを加味せず算出すると1年間でおよそ470万6424円です。

また、消防士を含む公務員は、賞与に該当するものとして年に2回勤勉手当と期末手当を受け取ります。

東京都「夏季の特別給の支給について」によると、一般職員の方の令和4年における勤勉手当と期末手当の金額は、夏(6月)が月給の2.225ヶ月分、冬(12月)が月給の2.225ヶ月分であり、年間で受け取れる賞与は月給の4.45ヶ月分であることが分かりました。

令和4年度の消防士の平均月給と東京都における特別級の支給額から試算すると、年間の賞与額はおよそ174万5299円です。

そして、年収の目安はおよそ645万1723円になります。

地域で給料に差がある

地方公務員の消防士は、自治体によって給料が異なります。

全国における、市の消防士の基本月給上位3都道府県と全国平均の給与は以下の通りです。

表1

※総務省 「令和4年地方公務員給与の実態」を基に筆者作成

続いて、全国における、町村の消防士の基本月給上位3都道府県と全国平均の給与は以下の通りです。

表2

※総務省 「令和4年地方公務員給与の実態」を基に筆者作成

消防士の年収は高い?

国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、令和4年における全体の平均年収は458万円でした。また、正社員のみの年収で見た場合も、平均は523万円です。

結果より、消防士の年収は民間企業の年収より高い傾向があるといえます。

ただし、先述したように働いている地域や、さらに勤続年数などでも年収は変動するので、注意が必要です。

消防士の年収は民間企業の平均給与より高い

消防士の年収は、平均月給や勤勉手当などを基に算出すると645万1723円が目安額であることが分かりました。民間給与実態統計調査で公表されている平均年収は458万円のため、平均給与としては消防士のほうが年収は高いといえるでしょう。

ただし、消防士も地域によって収入に差があります。また、「高年収」だと感じるか否かは、それぞれの考え方や感じ方次第です。あくまでも平均値として目安とするにとどめましょう。

出典

総務省 令和4年地方公務員給与の実態 第5表(257.279.285ページ)
東京都 夏季の特別給の支給について
国税庁長官官房企画課 令和4年分 民間給与実態統計調査-調査結果報告-(15ページ)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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