真岡・大前神社で「大大御神楽」 勧善懲悪や感謝、みやびな舞奉納

祈年祭で奉納された大大御神楽

 【真岡】東郷の大前(おおさき)神社で28日、春の祈年祭に併せ神楽殿で「大大御神楽」が披露され、参拝者らがみやびな舞を楽しんだ。

 長年神楽を伝承している地元「宮毘講(みやびこう)」の会員15人が舞台に上がり、太鼓と笛の音に合わせ、「五行の舞」から始まり「天狐・白狐」「イザナギイザナミ」など六つの舞を奉納した。

 鬼やキツネ、恵比須などが登場し、特徴的な動きで勧善懲悪や衣食住の充足への感謝などを表現した。途中には餅や菓子を舞台から投げる恒例の「福まき」もあり、子どもからお年寄りまで観客が舞台前に集まって手を伸ばしていた。

 埼玉県深谷市、青柳米子(あおやぎよねこ)さん(69)は、長女雅代(まさよ)さん(49)と真岡市内でそばを食べた後、神社に寄って偶然神楽のタイミングに合った。「太鼓と笛の音に引かれ、懐かしい気持ちがこみ上げてくる。餅も他の方から分けてもらえて、来て良かったです」と笑顔だった。

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