湯浅学・監修『大滝詠一EACH TIME読本』が3月28日発売。『EACH TIME』リリース40周年を記念して時代を越える音を徹底解説

リリース40周年を迎えた大滝詠一の『EACH TIME』を徹底紹介する別冊『大滝詠一EACH TIME読本』が3月28日(木)に株式会社ステレオサウンドより発売された。 1984年3月21日、大滝詠一の6作目『EACH TIME』がリリースされた。本作は大滝が作詞家・松本隆と生み出した音楽を、レコーディング・エンジニアの吉田保が研ぎ澄まされた音の世界にまとめ上げたジャパニーズ・ポップスの金字塔だ。 『EACH TIME』はこれまで節目ごとに再発されてきたが、その都度収録曲が異なり、曲順も変更されるなど全体像がヴェールに包まれてきたアルバム。そして、今年3月21日、本作の40周年記念盤が豪華なVOX(ボックス)、2枚組CD、そして国内カッティングによる33 1/3回転LP+シングルという3つの仕様・体裁で復刻された。 『大滝詠一EACH TIME読本』はその40周年盤の音の魅力に迫った一冊。40周年盤の13曲はすべて初出となるミックス違いであるのが最大の特徴。各々のフォーマットは過去に発売されたLPやCDと何がどう違うのか、同時に変わっていない点も示しながら、音の違いについて掘り下げていく。 歴代ディスクに採用されたマスターを図解しながら、5.1chサラウンド・ミックスの聞きどころにも言及。本書を読みながら40周年盤の各ディスクに向き合うと、『EACH TIME』のサウンド・マジックを深く理解し、いっそう愉しめることだろう。 本書では大滝詠一・作曲による「バチェラー・ガール」の歌い手・稲垣潤一、『EACH TIME』にメンバーとして参加していた斉藤ノヴ、中西康晴、浜口茂外也、松武秀樹らの最新インタビューを掲載。また、大滝詠一作品の若きフォロワーとして知られるミュージシャン・関口スグヤのインタビューも併せて掲載している。 本書の監修者でもある音楽評論家・湯浅学と『EACH TIME』のストリングス・アレンジを担当した井上鑑の試聴対談は、弊誌ならではの読みどころ満載の企画。この試聴対談では井上鑑が大滝詠一とのコラボレーションを通じて学んできたこと、アレンジャーとしての取り組みなどを語り尽くしている。歴代のCDを振り返りながら、40周年盤の目玉というべき5.1chサラウンド・ミックスの魅力にもクローズアップしている。

▲『EACH TIME』40周年盤のマスタリングとサラウンド・ミックスについて、40周年盤のマスタリングとサラウンド・ミックスを担当された株式会社ソニー・ミュージックソリューションズの内藤哲也へ話を聞いた。

▲『EACH TIME』歴代関連ディスクを紹介。1984年の初回LPを筆頭に歴代CDなどをすべて掲載している。

▲『EACH TIME』の40年を井上鑑と湯浅学が語り尽くす。初回LPから歴代CD、40周年の最新ディスク、ハイレゾ音源、サラウンド・ミックスの聴きどころ、魅力に言及している。

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