ディミトロフ、アルカラスを撃破し“サンシャイン・ダブル”阻止。13度目の出場で初の4強入り[マイアミ・オープン]

ディミトロフ「レベルを維持できた」

現地3月28日、男子ツアー「マイアミ・オープン」(アメリカ・マイアミ/ATPマスターズ1000)シングルス準々決勝が行われ、第11シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/世界ランク12位)が第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同2位)を6-2、6-4で撃破。大会初の4強入りを果たすとともに、アルカラスの“サンシャイン・ダブル”を阻止した。

今大会、ディミトロフはアレハンドロ・タビロ(チリ/同44位)との2回戦からフルセットの戦いを強いられたものの、3回戦のヤニック・ハンフマン(ドイツ/同56位)、4回戦のフベルト・フルカチュ(ポーランド/同9位)に勝利。2011年の初出場から13度目のプレーにして、初のベスト8入りを果たした。

迎えた準々決勝では前週の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ATPマスターズ1000)を制して“サンシャイン・ダブル”を狙うアルカラスと対戦。試合序盤から互いにブレークポイントを握る展開になった中、ディミトロフが第2ゲームで早い店舗でのリターンでミスを引き出しブレークする。

その後もディミトロフの深く、鋭いショットでアルカラスはポジションを上げることができずに攻撃につなぐことができない。ディミトロフがリードを保ったまま試合を運び、第8ゲームで2度目のブレークに成功。6-2でセットを奪った。

第2セットでも手を緩めないディミトロフが先にリードし、試合を有利に進める。第7ゲームではアルカラスが強烈なフォアハンドのショットを立て続けに決められて追いつかれたが、ディミトロフは落ち着いていた。セット終盤の5-4で積極的な姿勢を崩さずに攻め抜きブレーク。6-4とストレートでアルカラスを下し、今大会で初めてのベスト4入りを果たした。

試合後、「試合を通して一定のレベルを維持できたこと。すべてのチャンスをクリアにし、確実にものにすることがとても重要だった。ただ自分のベストを尽くすこと。いい夜になったよ」とこの試合で誇れることを語ったディミトロフ。

第2セット第7ゲームでは一方的にポイントを奪われてブレークされ、会場全体がアルカラスの応援ムードに。それでも「ただ我慢するしかなかった」と機をうかがった。「何が起きているかわかっていたし、次のチャンスがあれば踏み込もうと思っていた。最後のゲームもそうだった。引き下がらなかったし、自分のプレーを信じ続けた。それを実行する力もあった」と冷静な判断を持ってプレーできたとした。

準決勝の相手は、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同5位)。初対戦となった2014年以来、勝利を手にできておらず、1勝7敗と7連敗を喫している。

© 株式会社キャピタルスポーツ