電子音楽家・Katsuhiro Chiba、「現実世界の音」を変換した“電子”アンビエント作を発表

ハンドメイドのソフトウェアを駆使した独自視点のエレクトロニカで異彩を放つ岩手県出身の電子音楽家 / サウンドデザイナー、Katsuhiro Chibaが、3rdアルバム『chromaticscapes』を4月12日(金)にリリースします。

プログラミングや立体音響にも精通し、ハンドメイドのソフトウェアを用いて独自の電子音楽を追求するKatsuhiro Chiba。2003年、電子音楽のライヴ・パフォーマンスにフォーカスしたソフトウェア「cyan/n」を公開し、自らもライヴ活動を始め、2011年に1stアルバム『Silent Reverb』を発表、2013年には残響をテーマにしたアプリ作品『hibiku』を発表するなど注目を浴びています。以降、2ndアルバム『Kicoel』などの音源リリースを続ける一方、先端的なサウンド演出を必要とする数多くのインスタレーション・プロジェクトに参加し、音×テクノロジーによる新しい表現を探究し続けています。

前作『Kicoel』から9年ぶりのリリースとなる本作は、全編フィールドレコーディング音源を主体としたアンビエント・アルバム。ですが、そこに録音された音そのものは見あたりません。野山や都市の片隅で集められた「現実世界の音」は、独自のアルゴリズムで純粋な電子音に変換され、「音楽のような現象」として眼前に広がっています。本作で試みられているのは、現実世界の音に含まれる複雑な情報を内包した電子音楽であり、聴覚を通して認識する世界の新たなパースペクティブ。現実の音が姿を変え、電子化された風景が広がる革新的な新作に興味が掻き立てられます。

© 株式会社シーディージャーナル