ビヨンセ、三部作の第2部にあたる新作『Cowboy Carter』を発表

2月11日のスーパーボウルで放映された通信会社VerizonのCMに出演した直後、カントリーミュージック色の濃いふたつの新曲「Texas Hold 'Em」と「16 Carriages」を発表し、新作を予告していたビヨンセ(Beyonce)が、ニュー・アルバム『Cowboy Carter』を3月29日(金)に発表しました。

2022年の『ルネッサンス』に続く三部作の第2部(act ii)にあたるこのアルバムには、ウィリー・ネルソン、マイリー・サイラス、ポスト・マローン、カントリーミュージック・シーンで黒人女性としてはじめて成功を収めたリンダ・マーテルらが参加。ビヨンセによるオリジナル・ナンバーのほか、ビートルズ「ブラックバード」、ドリー・パートン「ジョリーン」のカヴァーを含む全26曲が収録されています。

先行シングルがカントリーミュージック色の濃いものだったことから、新作はカントリー・アルバムと噂されましたが、ビヨンセは3月20日にみずからのインスタグラムでこれを否定。「これはカントリー・アルバムではありません。これは“ビヨンセのアルバム”です」と投稿していました。投稿の全文(翻訳)は以下のとおり。

[インスタグラムへの投稿]
今日でいよいよ“act ii”のリリースまで10日となり、カウントダウンが始まりました。「Texas Hold 'Em」と「16 Carriages」をサポートしてくれている皆さんに心の底から感謝しています。黒人女性として、ホット・カントリー・ソングスで初めて1位を獲得できたことを、光栄に思います。これは皆さん一人一人からの溢れんばかりのサポートがあってこそ、叶ったことです。数年後には、アーティストの人種と、そのアーティストがリリースする音楽のジャンルが、関係なく語られる世の中になっていることを、私は願っています。

このアルバムは5年間かけて作りました。何年も前に、自分が歓迎されていないように感じた経験をしたことがあり――確実に歓迎されていませんでした――この作品はその経験から生まれた作品です。でもその経験があったからこそ、私はカントリー・ミュージックの歴史をより深く掘り下げ、豊富な音楽のアーカイブを研究しました。いかに音楽が世界中の人を団結させられるかを知り、そして音楽の歴史を教えることに人生の大部分を捧げてきた人々の声を広められることを、とても嬉しく思います。

初めてこのジャンルに進出をしたときに受けた批判によって、自分に課された限界を越えざるを得ませんでした。“act ii”は自分自身のへの挑戦と、時間をかけてジャンルを覆し融合させた結果として生まれた作品です。

アルバムには幾つかサプライズもあり、私が深くリスペクトしている、何人かの素晴らしいアーティストとコラボレーションもしました。皆さんに私の心とソウル、そして一つ一つのディテールと音に注いだ、私の愛情と熱意が、聞こえることを願っています。

このアルバムは『ルネッサンス』の続きとして取り組みました……この音楽あなたにとって、目を閉じて最初から最後まで止まることなく体験ができる、新たなクリエイティブな旅になりますように。

これはカントリー・アルバムではありません。これは“ビヨンセのアルバム”です。これは“act ii カウボーイ・カーター”であり、皆さんとこれを共有できることを誇りに思います!

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