【東京で桜開花】去年より15日遅く 過去10年で最も遅い開花 なぜ遅くなった?

きょう3月29日、東京で桜(ソメイヨシノ)が開花しました。
平年より5日遅く、去年と比べると15日遅い開花となりました。
また、過去10年の中でも今年は最も遅い桜の開花となりました。

東京の過去10年の開花日(ソメイヨシノ)
2023年 3月14日(過去最早タイ)
2022年 3月20日
2021年 3月14日(過去最早タイ)
2020年 3月14日(過去最早を記録)
2019年 3月21日
2018年 3月17日
2017年 3月21日
2016年 3月21日
2015年 3月23日
2014年 3月25日
【平年の開花日 3月24日】

また、きょうは午後2時現在、
鹿児島や高松、佐賀や下関で桜が開花し、
いずれも平年より2~5日遅く、
去年より5~7日遅い開花となりました。

※桜の開花日とは、標本木で5~6輪以上の花が咲いた状態となった最初の日です。

〇近年、開花早まる傾向 今年はなぜ開花が遅くなった?〇

近年は平年より大幅に早まる傾向が続いていましたが、
今年は、なぜ平年よりも遅く、また去年よりも2週間以上
開花が遅くなったのでしょうか。

その理由の一つに「休眠打破(きゅうみんだは)」があります。

※「休眠打破」とは、桜の蕾(花芽)が冬に入る前に一度休眠し、成長を止めるプロセスのこと。
冬の寒さによって再び目を覚まし、そこからは春の暖かさによって成長していきます。

つまり、冬に寒くなることが、桜の早い開花には必要で、
寒さが不十分で「休眠打破」がうまく行われなかったことが、開花が遅くなった原因の1つと考えられます。

地域別の平均気温を平年と比べたものを見てみると、
12~2月(冬の期間)の気温は平年を大きく上回りました。

「休眠打破」するべき時期に暖かい日が続き、
2月も関東などで25℃を超える夏日となる日もあるほど
暖かい日が目立ちました。

また、春(3月)に入ってからは強い寒気が度々流れ込み、
平年を下回る日も多くなりました。

休眠打破に加えて、
桜の開花を促す、春先の暖かさも足りなかったことから
平年よりも遅く開花したと考えられます。

一般的に、桜は咲き始めてから1週間程度で満開を迎えますが、
この土日は初夏の陽気となる所もあり、
桜は続々と開花して、一気に満開まで進む所もありそうです。

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