コンビニなどでお馴染みのパックティー「リプトンミルクティー」(森永乳業)のパッケージに、何やら異変が起きているとの噂をキャッチ。パッと見ではわからないが、よく見るとパッケージ正面の右下に「これはファンが手で描いたイメージ図です」との記載が!
左が通常パッケージ、右が慧人さんのイラスト…凄い再現度!(写真提供:森永乳業)
これ、実は大阪の大学生・慧人さん(@Yassun0222K)が描いたファンアートをパッケージにしたもの。「言われるまでわからんかった」「今飲んでたのに気づかなかった」「粋すぎるパッケージ」など精巧すぎるアートに、SNS上では約3万いいねが付くほどの話題となった。その経緯など、イラストを描いた慧人さんと森永乳業の担当者に詳しい話を訊いた。
■ 中学時代からずっと好きなドリンク「信じられない」
──めちゃくちゃリアルで、本当に絵と気づかなかったです。多くの人が驚いていましたが、反響はいかがでしたか?
絵を描いていた途中経過とパッケージにしていただいたときの投稿に、それぞれ3万いいねという大きい反応がありました。「怖いくらい本物」「手描きとは思えない」など、うれしいコメントが多くて、気合を入れて描いた甲斐があったなと感じました!
すごい…リプトンのパッケージができるまでの動画
──なぜファンアートを描くことにしたのでしょうか?
「リプトンミルクティー」のファンが動画やパッケージを作る企画があり、私に声がかかったことがきっかけです。完成した作品は森永乳業さんから評価していただき、パッケージ化してもらえることになりました。
──慧人さん自身もずっとリプトンのファンだったとのことですが、パッケージ化のお話をいただいたときの感想や思いを教えてください。
信じられなかったです。中学生時代から好きで愛飲していたリプトンのパッケージを担当できる日が来るなんて考えもしなかったです。
これまでも写真にしか見えない色鉛筆画を発表してきた慧人さん
──実際に出来上がったリプトンミルクティーを手にされたときや店頭に商品が並んでいるのを見たときは、感動もひとしおですね。
はい。店頭に並んでいるのを見ても不思議な気持ちで、頭にずっと「?」が飛んでいました(笑)。
──パッケージで注目して欲しいポイントなどはありますか?
色合わせに力を入れていて、本物を横に並べても違和感がないように制作できたと思っています。ですが良く見ると色鉛筆のやさしい質感や文字も手描きだとわかる部分があるので、ぜひ手に取って細かく見ていただけるとうれしいです。
右下に「これファンが手書きしたイメージ図です」の文字があれば、慧人さんのイラストです!
■ 息を飲むほど感動!メーカーの担当者の心を動かしたファンアート
大胆にもパッケージ化へと踏み切ったメーカー「森永乳業」の担当者にも詳しい話を訊いた。
──まずはみなさんが慧人さんのイラストを見たときの率直な感想を教えてください。
最初はXで拝見し、どうやったらこんなリアルイラストをかけるのか信じられず、理解すらできませんでした。原画を見たときも、あまりの忠実さに改めて信じられない想いでした。担当者みんなで息をのみつつ、まるで高価な絵画を扱うように慎重に観察し、感動したことを覚えています。
──なぜパッケージに採用することになったのでしょうか?
実はリプトンミルクティーの発売40年を記念して「愛情」をテーマにキャンペーンをおこなっております。プロジェクトの一環として、監督、編集、ナレーションなど、すべてリプトンミルクティーファンのスタッフでつくる『恋AI小説』の動画を作ったのですが、動画のなかに登場するリプトンミルクティーのリアルなパッケージ画像を慧人さんに書いてもらおうと考え、お願いしました。
──パッケージ化は想定していなかったんですね!
そうなんです。慧人さんのリアルイラストを見て、あまりに素晴らしかったので、パッケージに印刷してしまおうと。それくらい私たちは心を動かされました。
──「気づかれないから公式がネタばらし」という、異例の展開にも驚きました!
本当はバレるまで待ちたかったのですが、似すぎて気づかれていなかったので、 慧人さんに投稿してもらいました。
実は、商品右下の文字でもネタばらししております。なお、その文字もすべて慧人さんに描いてもらいました。売れ行きによって変わってしまいますが、あと1カ月は店頭で売られていると思いますので、ぜひ店頭で手に取っていただき、愛情あふれる慧人さんのリアルイラスト作品をじっくりとご覧ください。
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慧人さんのイラストを使ったパッケージのリプトンミルクティー450mlは、コンビニ各社やスーパーにて販売されている。
取材・文/野村真帆
すごい…リプトンのパッケージができるまでの動画
これまでも写真にしか見えない色鉛筆画を発表してきた慧人さん