大麻リキッド使用で錯乱状態に 弾薬整備補給所の海士長が懲戒免職 海自呉

海上自衛隊呉地方総監部は29日、弾薬の整備などを担当する自衛官の男性が大麻リキッドを10回使用したとして、懲戒免職処分としました。

懲戒免職処分を受けたのは、呉弾薬整備補給所に所属する海士長で、広島県呉市内に住む男性(20代)です。

呉地方総監部によりますと、男性は2022年8月上旬、SNSで知り合った民間人から大麻リキッド1本を1万5000円で購入。郵送で入手し、同月13日から24日にかけて計10回にわたり、大麻リキッドを吸ったということです。

男性は大麻リキッドの使用後に錯乱状態や幻聴などの影響が出て、記憶に障害が出る状態となり、同月25日、親族によって病院へ搬送され、同年11月7日まで入院。翌2023年1月、所属先の部隊に病気休暇の報告をする際、診断書の提出を求められ、隠し通せなくなり、自ら大麻リキッドの使用を申し出たということです。

呉弾薬整備補給所は魚雷や機雷や爆雷などの調整・整備、砲弾や銃弾や化学機材の検査・修理・試験などを任務としています。

聞き取りに対して男性は「自衛官としての信用を傷つけ、自衛隊の威信を損ね、国民の信頼を裏切る行為をしてしまったことを大変申し訳なく思っております」と話しているということです。

呉弾薬整備補給所長の宮本亘1等海佐は「今回の行為は、法律はもとより社会通念上も許されない行為であり、隊員がこのような規律違反を生起させたことに対し、まことに申し訳なく思います。本事案を重く受け止め、隊員個人の特性に応じた職務指導を徹底し、再発防止に努めてまいります」とコメントしています。

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