吉田正尚がシアトルでの開幕戦で痛烈二塁打 同級生・上沢との共闘も心待ち

【米国ワシントン州シアトル28日(日本時間29日)発】レッドソックスの吉田正尚外野手(30)はマリナーズとの開幕戦に「6番DH」で先発し、第2打席で右翼へ二塁打を放つなど4打数1安打だった。レッドソックスは3回、ディバースの1号2ラン本塁打で先制し、8回にはオニールの5年連続となる開幕戦本塁打で貴重な1点を追加するなど最後までリードを守りきり、6―4でマリナーズを下した。

吉田は2回、一死一塁で今季最初の打席を迎える。相手先発は左打者にはシンカー、チェンジアップを駆使する右腕カスティーヨ。吉田は一度もバットを振らずフルカウントまで粘ってからの6球目、高めに来た96マイルのシンカーを上手く捉え逆方向へ弾き返すが「少し差し込まれた」分、左直に倒れてしまう。だが吉田は「(打つ)ポイントを前に出していった」という4回、一死一塁で迎えた第2打席は1―0からの2球目、やや甘く入ってきた95マイルのシンカーを、今度は低いライナーで右翼へ運ぶ二塁打を放って二、三塁とし、続くラファエラの三ゴロの間に三走が生還、3―0とリードを広げた。

2点リードの6回、吉田は先頭で第3打席を迎える。2番手左腕サウセドに対し1―2からの4球目、91マイルの内角シンカーに詰まり、ボテボテの一ゴロに倒れる。8回、先頭オニールの1号ソロで再び点差を2点に広げた直後の第4打席は3番手右腕ボルトンに対し1―0からの2球目、ひざ元に入ってきた85マイルのスライダーを打ち上げてしまい、遊飛に打ち取られた。

「いつも通り、いい緊張感を持って試合に臨めた」と振り返ったメジャー2度目の開幕戦。4打席で多くのシンカー系ストレートを見た中でゴロ1、角度のついたライナー2、ポップフライは1で、どの打席もボールの内側を叩こうとするバットの動きが見られたが、吉田は「アウトになってもいいので、そこはブレずにやっていきたいと思っている」と言葉に力を込めた。

試合前、レッドソックスはレイズから金銭トレードで上沢直之投手(30)を獲得し、40人枠に登録したことを発表。当分はフロリダ州のキャンプ地で調整を続けるというが、同級生の吉田は「早く一緒に戦えることを願っている」と話し、上沢の印象については「ゲームを作る投手。タフで、毎年(日本ハムの先発)ローテーションを守ってきた。(投球に)角度があるし、回転数もある」と説明した。シーズンは始まったばかりで、上沢がメジャー昇格を果たすタイミングは全く読めないが、吉田は同級生との共闘を心待ちにしている様子だった。

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