リニア中央新幹線 品川〜名古屋、「2027年の開業は実現できない」JR東海が方針示す

L0系 2020年08月17日撮影

JR東海は2024年3月29日、リニア中央新幹線 品川〜名古屋間について、「2027年の開業は実現できない」ことを明らかにしました。同日に開催された国土交通省の「第2回リニア中央新幹線静岡工区モニタリング会議」内の配布資料の中で明記しています。

資料によると、不確実性を伴うトンネル工事の中でも極めて難易度が高く、掘削延長が長いにも関わらず、着手できないまま工事契約締結から既に6年4か月が経過している静岡工区が、名古屋までの開業の遅れに直結し2027年の開業は実現できないことを明記。同社は、「現時点で新たな開業時期を見通すことはできないが、引き続き、早期の開業を目指して、全力を挙げて取り組んでいく」としています。

JR東海は2023年12月に、国土交通大臣宛でリニア中央新幹線 品川〜名古屋間の工事実施計画及び変更の認可申請とあわせ、工事完了予定時期を2027年から2027年以降に変更。静岡工区で、大井川の水資源減少の懸念等から静岡県が難色を示しており、南アルプストンネルのトンネル掘削工事に未だ着手の見込みが立たない状況を公表していました。

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