こんにちは、フォトグラファーの吉田パンダです。2019年からCachetteとして続いてきたこのコラムの連載は、残念ながら今回が最終回となりました。「犬猫と暮らすからこそ体験できることや、日常を綴ってほしい」と依頼を受けて始まったこの連載、単純に計算して250回以上になるでしょうか。最後となる今回は今までを振り返りつつ、今一度我らがノルマンディーオールスターズ(←なにそれ)をご紹介しようかと思います!
2019年、虹の橋を渡る一年前の黒トイあづき。正直に言って当時、老犬になってからあまり動かないあづきにカメラを向けていませんでした。そういう時にコラムの依頼をいただいて、最後の時間にカメラを通してあづきと向き合うことができたことはカシェットのおかげでもあり、本当に感謝しています。
寝ているだけで、それを見ているだけでしあわせな時間だったと、今振り返るとそう思えてきます。
「ごろん」
いや、君は真似しなくてもいいから。
野良猫だったノアがウチに住み着くようになったのもこの頃で、犬が旅立っていったら耐えられそうにない飼い主たちを支えにきたのだと思います。
犬猫だけではなく、ハリネズミも登場しました。庭に迷い込んできて、冬に動けなくなっているところを保護。春にハリネズミの保護団体に託すまで、我が家でぬくぬく暮らしていました。すっかり丸くなったねえ。
「あとは宜しくお願いいたします」
フランスでは絶滅危惧種に指定されているヨーロッパハリネズミ。なんとか子孫繁栄しますように。
犬猫を連れて、あちこち旅もしました。ここは白亜の断崖で有名なノルマンディーのエトルタ。
車の中でくつろぐ二人(匹)。
こちらは暖炉の前で。今でもノアは3.5kgほどで小さめの猫なんですが、2020年頃はもっと痩せていたように思います。
虹の橋を渡る二ヶ月前。足腰がだいぶ弱って補助車輪を使ってみたりもしましたが、なかなかうまくいきません。ちょうどこの頃はコロナ禍でフランスはロックダウンが始まっていて、最後の数ヶ月間ずっとあづきの側にいられたのは幸いでした。
海辺のキャンプ場に泊まった時のツーショット。これが最後の小旅行となりました。
あづきは2020年の8月に旅立ちます。16年間一緒に生きてくれてありがとう。今でも、もう一度会いたくて仕方ありません。
「天国でチクっと刺しますよー」
昔の写真から。
(注)ビールは飲みません。
いつも女の子に勘違いされていましたが、男の子です。
さて、おそらく黒犬あづきがいなくなったら、飼い主たちは猫一匹の支えでは到底耐えられないだろうと考えた神さまか仏さまか世界猫ネコネットワークが、もう一匹の刺客(?)を我が家に送り込んできました。この写真はダンボールに猫が入れられて捨てられていたのではなく、あまりにウチに頻繁に来る猫がいるので、かわいそうになって居場所を作ってあげた図、です。
やがてダンボールは木の箱になり、、、。
しばらくその猫は庭の一角で暮らしていました。
しかしそのうち、いつでも自己主張をするようになり、、、。
冬には去勢手術を受け、ちゃっかり我が家の一員におさまっていました。負けたよ。出会った時はお腹に大きな腫瘍があり、ああ、癌で長くないんだな、せめてウチで世話をしてあげようと腹を決めて引き取って獣医に診てもらったところ、『ただの出べそだった』というオチまでついてます。猫エイズだけど、今もバリバリ元気です。
そして翌年、2021年の春に現在もおなじみ、黒い悪魔のスキッパーキが降臨することになります。こちらはまだ生後一ヶ月の頃。可愛さに負け、うっかり魂の契約を交わしてしまいました。
生後二ヶ月のスキ。そんな黒魔術ダンスにこちらは負けません、、よ、、、。
生後三ヶ月のスキ。初めてのピクニック。
そして現在に至ります。もう一度小さくなってもいいんだよ?
現在は犬一匹と猫二匹の生活ですが、途中ハリネズミが一時6匹いたり(保護したハリネズミが数週間後に自宅で出産したので)、錦華鳥という鳥を知人に譲っていただいて、鳥がいた時期もあります。このカシェットのコラムを書いている間、ずいぶん賑やかな毎日でした。
「コラムを書かなくちゃいけないから、出かける」ということもよくあり、怠惰な生活にリズムを作ってくれていたので、これからも機会があれば犬猫日記を書き続けたいと考えています。長くなりましたが、犬猫ハリ鳥一同共々、今までお世話になりました。改めてお礼を申し上げます。
またどこかでお会いしましょう。それまで皆さんもお元気で。