タイの少年に野球用具寄贈 福島県会津美里町の佐藤孝一さん、会津坂下町の本田幸一さん 「いつか親善試合を」

タイの子どもたちに野球用具を贈った佐藤さん(後列左から4人目)と本田さん(同5人目)

 福島県会津美里町で、きんつば店を営む元高千穂大教授の佐藤孝一さん(73)と両沼野球協会事務局長を務める会津坂下町の本田幸一さん(75)は3月、タイを訪れ、少年野球チームに野球用具を寄贈した。

 寄贈先は、佐藤さんが教授時代につながりができた少年野球チームのバンコクサンダースで、日本人の青山功さん(56)が創設した。タイ国内に野球用具を販売する店がない現状を知り、寄贈を決めた。

 2人は16、17の両日、バンコク郊外にある練習場を訪れ、グラブやバットなど野球用具一式を手渡した。プレゼントを受けた選手は歓声を上げ、目を輝かせている様子だったという。練習にも参加し親交を深めた。

 佐藤さんはチーム関係者に対し、会津の高校への野球留学を提案した。「野球を通して日本に滞在してもらい、会津とタイの架け橋になってほしい」との思いがある。東南アジア各国には日本人らによって創設された少年野球チームがあり、「将来的に、会津で交流親善試合ができたら素晴らしいことだ」と語った。

 審判員の資格を持つ本田さんは、選手が監督やコーチ一人一人と練習成果や今後の方針について確認していた姿が印象に残ったという。「野球への取り組み方は、われわれが逆に学ぶことがあった」と感想を話した。

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