阪神電鉄、全駅トイレ洋式化 関西大手私鉄で初 温水洗浄・便座クリーナー完備 高齢者や訪日客に対応

阪神本線御影駅の洋式トイレ=神戸市東灘区御影本町4(阪神電気鉄道提供)

 阪神電気鉄道は、29日に全47駅で個室トイレの洋式化が完了すると発表した。全て温水洗浄便座で、便座クリーナーも設置。高齢者やインバウンド(訪日客)をはじめ、利用者の快適性と利便性を高める。同社によると、関西の大手私鉄で初めてという。

 阪神電鉄では、共同使用の駅を除く49駅のうち、武庫川線東鳴尾、洲先を除く47駅にトイレを備えている。個室は男性用が99、女性用が144あるという。

 同社は2006年の梅田駅(現大阪梅田駅)を皮切りに洋式化を進め、13年度の利用客アンケートで洋式化と温水洗浄便座に対する要望が多かったことから、工事を加速させてきた。今月29日になんば線桜川駅で最後の和式トイレを洋式に改修し、完了するという。

 同社の広報担当者は「駅のホームや車両と同様にトイレをきれいにしてきた。駅を訪れた際に、気持ちよく利用いただけたら」と話している。

 阪急電鉄は、全87駅に106カ所あるトイレに計682の個室を備え、うち85%に当たる583の便器が洋式という。25年度には100%を目指すとしている。(大島光貴)

© 株式会社神戸新聞社