横浜市内で都市景観の創造や保全に寄与したまちなみを構成する建造物等を表彰する「横浜・人・まち・デザイン賞」まちなみ景観部門で、4つの施設が表彰対象に選出されました。同賞は、市民などの第三者からの推薦を中心に、45件が審査の対象になったとのこと。書類選考や委員による見学を経て4施設が選出されました。
十日市場センター地区／緑区
JR横浜線十日市場駅から南に約300メートルのエリアに広がる大規模住宅地の中にある同施設。地域に開かれた活動拠点として、コミュニティカフェやシェア共有部といったコミュニティ施設が街区の中にデザイン性高く配置されていることが評価されました。
久右衛門邸 KYUEMONTEI／戸塚区
1836年に建てられた築188年の古民家フレンチレストラン。季節の植物が植栽された庭園にたたずむとタイムスリップしたかのような情緒が感じられます。敷地内には納屋カフェやチャペルと呼ばれる集会所があり、障がい者の就労支援ができる福祉事業所にも認定されています。また、周囲の里山も整備され、地域の子どもたちの環境学習の場にもなっていて、福祉と営利を両立した理想的な商業施設と評価されました。
PortPlus大林組横浜研修所／中区
2022年3月に日本初の高層純木造耐火建築物として建築されました。高さ44メートル（地上11階建て）の同施設は、純木造耐火建築物として国内最高の高さだそうです。木材を利用することで二酸化炭素排出量の削減と環境に配慮した施工を実現、耐火性と耐震性を確保した技術的な側面と、美的表現が評価されました。
金沢八景権現山公園と旧円通寺客殿／金沢区
京急金沢八景駅から見える斜面地にある金沢八景権現山公園。園内頂上からは茅葺屋根の旧円通寺客殿越しに平潟湾を望むことができ、中世に鎌倉の外港として栄えた横浜・金沢の歴史や風土を感じることができます。草屋根の管理休憩棟で四季折々の展示やワークショップが開かれ、市民の憩いの場になっています。また、管理休憩棟は旧円通寺客殿の景観を阻害しない山側に配置され、草屋根となっていることで権現山との緑の連続性を感じられます。
