【筑紫野市】中村壱太郎さんが来福!福岡の高校生が英語歌舞伎に挑戦!

こんにちは!リビングふくおか・北九州Web地域特派員のゆーれんママです!今回は、福岡県筑紫野市にある「リンデンホールスクール中高学部」へ行って参りました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

こちらの生徒さんは今年10月に行われる「英語歌舞伎」公演に向けて学習をしています。そのキックオフミーティングが行われるとのことで、取材させていただきました。

リンデンホールスクールとは?

生徒の個性を育み、国際社会で活躍する人材の育成を目標として「和魂英才」を教育方針に掲げるリンデンホールスクールでは英語や国際教養は国際社会で活躍するための基本ツールの一つとして捉えています。グローバルな舞台で日本人として活躍するうえで最も重要な事は、幼少期・若年期にアイデンティティを培うことだと考え、学校独自のカリキュラムとして古事記・弓道・茶道・陶芸道・剣道等を学ぶ機会を提供してきました。自国の伝統文化を理解し、日本人としてのアイデンティティを兼ね備えた教養深い人物の育成をこれからも継続していきたいという考えから、開校20周年を迎える今年、これまで念願であった英語歌舞伎に挑戦することになりました。

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演目は?

数多ある演目の中から、今回は平安時代の菅原道真の失脚事件を中心に道真公の周囲の人々の人生を描いた「菅原伝授手習鑑 車引」を披露します。学校も、菅原道真公が永遠にお鎮まりになられる「太宰府天満宮」の近くにありますものね♪

「菅原伝授手習鑑』(すがわらでんじゅてならいかがみ)とは、人形浄瑠璃および歌舞伎の演目のひとつ。平安時代の菅原道真の失脚事件(昌の変)を中心に、道真の周囲の人々の生き方を描く。「車引」(くるまびき)は三つ子の舎人の争いを描く様式美溢れる名場面。菅丞相の舎人梅王丸と斎世(ときよ)親王の舎人桜丸は、藤原時平への恨みを晴らすため、吉田神社へやってきた時平の牛車に立ちはだかる。これを止めに現れたのは時平の舎人松王丸。今は敵味方に分かれてしまった三つ子の兄弟は互いに一歩も引かぬ状況。三人が争う内、牛車が壊れ中から時平が姿を現す。三兄弟は、父の賀の祝いの後に決着をつけることを約束して別れていく。

これまでの取り組み

1月から事前学習がスタートした“英語歌舞伎プロジェクト”では、専門の先生から説明を聞いたり、座学だけではなくグループに分かれて調査学習なども行ってきました。英語歌舞伎プロジェクトとは日本の伝統芸能である“歌舞伎”を鑑賞するだけでなく、学び、そして自分たちで英語を使って「英語歌舞伎」を実現するものです。

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学年を超えて共に学び、理解を深めながら準備を進めています。小物や衣装についても、生徒さんたちが考えています。

中村壱太郎さんによる特別授業!

3月26日に、キックオフミーティングとして、歌舞伎俳優・中村壱太郎さんが来校。特別授業が実施されました。歌舞伎の歴史や種類についての説明や、オフシアターの歌舞伎、アート歌舞伎など現代の歌舞伎の取り組みについてもお話を聞くことができました。

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新しいことにも挑戦している歌舞伎界ですが、「英語歌舞伎」は初の試みだそうです。今回の演目は、壱太郎さんが中心となり、古典英語に訳されたセリフが使われます。生徒さんたちは、小学部の時にシェイクスピアを演じる際に古典英語に触れたことがあるそうです。

「この度、リンデンホールスクール中⾼学部の素敵な企画に参加させていただきますこと、初めて英語で歌舞伎を実践するプロジェクトを創り上げますことが嬉しく、楽しみです!歌舞伎は海外各地で公演される際も、⽇本語のまま、演技の基盤は変えずに上演することが常ですが、今回は更に新たなる歌舞伎の可能性を、⾔語の成り⽴ちや古典英語を⽤いるなどの⽅法を探りながら模索していきたいと思います。演じ⼿の歌舞伎俳優としてはもちろんのこと、作品研究として『菅原伝授⼿習鑑〜⾞引〜』を考察する良き機会となるようにも思います。多くの⽣徒の⽅が歌舞伎に携わってくれることが幸せですし、⼀度で終わらず⼆度三度と続けていけるプロジェクトとなるように精⼀杯向き合ってまいります。」と壱太郎さん。

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生徒さんも、熱心に質問します。「声を響かせるための工夫は?」「セリフの覚え方は?」「衣装の重さは?」など、実際に演技をするからこその質問も多く、皆さんの意気込みを感じます。

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望月左太助さんによる囃子や鼓の演奏も披露されました。

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澄んだ通る声と、楽譜におこされていない独特のリズムに、和の魅力を感じます。

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また、横浜能楽堂芸術監督の中村雅之さんからは、海外で活躍するために日本文化を知ることの重要性についてお話がありました。

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歌舞伎に関する知識のほか、演目の解説など、私も勉強になることが沢山あり、歌舞伎への理解が深まりました。

10月のお披露目に向けて♪

10月のお披露目に向けて、メイン配役(藤原時平・松王丸・梅王丸・桜丸・金棒引 藤内・舎人 杉王丸)の希望者が、早速ご挨拶です。オーディションを通して4月中には正式に配役が決まる予定です。

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「発音や英語の方言なども含めて、どうやって表現していくか模索中です。」と時平役希望の田村君。(10年生)

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その他にも約85名の各生徒さんが、仕丁・牛・黒子・つけうち・囃子・道具・狂言方・解説・プログラム・展示班など、役割をもってお稽古に励んでいきます。

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また今後も、歌舞伎俳優の方々が来校しての指導が複数回予定されています。そしてお稽古を積んだ後、10月10日(木) アクロス福岡にて、 本番を迎えます。

「歌舞伎を楽しむためには『”推し”を作る!』『空間を楽しむ!!』ことが大切!」と壱太郎さん。10月の公演は、どなたも観劇することができます。上演時間とチケット情報に関しては8月頃に学校のwebサイトにて告知予定です。半年かけて作り上げていく、リンデンホールスクール中高学部の生徒さんたちのお稽古の集大成を、是非観に行ってみてくださいね。

リンデンホールスクール中高学部

・福岡県筑紫野市二日市北3丁目10-1

・050-1808-7788

国際バカロレア認定校 リンデンホールスクール中高学部 | 都築学園グループ (lindenhall.ed.jp)

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