茨城・役所車突入の男起訴 殺人未遂罪など 水戸地検

車が突っ込んで物が散乱した日立市役所前広場=2023年12月6日午後2時25分ごろ

茨城県の日立市役所前広場と東海村役場に車が突っ込み4人が重軽傷を負った事件で、水戸地検は29日、殺人未遂や建造物損壊などの罪で、日立市、無職、男(54)を水戸地裁に起訴した。同地検は1月15日から今月28日まで、犯行時の精神状態などを調べる鑑定留置を実施。刑事責任能力があると判断したとみられる。

起訴状によると、男は昨年12月6日午後0時58分ごろ、市役所前広場で開催されていたイベント参加者の男女2人を殺傷しようと、自らが運転する乗用車を時速約47キロまで加速させながら衝突させるなどしてして重軽傷を負わせた上、衝突を避けようとした男性を転倒させ軽傷を負わせたとされる。

また、同1時29分ごろ、村役場に車を突入させて自動ドアなど(損害額約712万円)を損壊し、建物内のオフィスチェアなど12点(同230万円)も損壊したとされる。

県警によると、男は母親と外出して用事を済ませた後、助手席に母親を同乗させたまま広場に突入。「車内で母親とトラブルになった」と供述している。動機については母親から働くように言われたり、母親や親戚との間に金銭トラブルがあったりしたことを挙げている。

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