運用利回りが与える影響もシミュレーション
新NISAで積立投資を始める人が増えています。では、50歳から積立投資を始めたらいくらの老後資金を築けるのでしょうか。
本記事では、50歳から「月1万円・3万円・5万円・10万円」の積立投資で65歳までに用意できる資産をシミュレーションします。
運用利回りの違いが与える影響もシミュレーションするので参考にしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
新NISAとは
まずは、新NISAがどのような制度なのか確認しましょう。
新NISAとは、投資で得た利益と配当金が非課税になる制度です。通常、投資で得た利益と配当金には約20%の税金がかかります。
一方で、新NISAは利益と配当金に税金がかからずそのまま受け取れるため、より効率的な資産運用が可能です。
2024年1月から始まった「新NISA」では、年間360万円まで投資ができ、最大で保有できる投資商品は1800万円までとなっています。
50歳から「月1万円・3万円・5万円・10万円」の積立投資で65歳までにいくらの資産が築けるか
ではさっそく、50歳から新NISAで積立投資を始めた場合、65歳までに用意できる資産額を毎月の積立金額ごとにシミュレーションしてみましょう。
なお、運用利回りは年率3%を前提とします。シミュレーションの結果は以下のとおりです。
【積立金額別】65歳までに用意できる資産額
【毎月の積立金額:1万円】
- 資産評価額:227万円
- 元本部分:180万円
【毎月の積立金額:3万円】
- 資産評価額:681万円
- 元本部分:540万円
【毎月の積立金額:5万円】
- 資産評価額:1135万円
- 元本部分:900万円
【毎月の積立金額:10万円】
- 資産評価額:2270万円
- 元本部分:1800万円
*運用利回りは年率3%を前提とする
毎月5万円の積立投資をすれば、1000万円を超える資産を用意できます。さらに、積立金額を毎月10万円に増やせば、2000万円を超える資産を築くことが可能です。
50歳からの積立投資でも、十分な老後資産を用意できることがわかります。
さて、ここでは年率3%での運用を前提としたシミュレーションを行いましたが、実際の投資では運用利回りがどうなるかはわかりません。そのため、事前に運用利回りの変動によってどれくらい資産額に差が出るのかを知っておくことが重要です。
次章では、運用利回りによってどれくらい資産額に差が出るのかをシミュレーションしていきます。
運用利回りがどれくらい影響するのか
50歳から65歳までの15年間、毎月5万円の積立投資を行った場合、運用利回り「年率1~5%」によって資産額にどれほどの差が出るのでしょうか。シミュレーション結果は以下のとおりです。
【運用利回り別】月5万円の積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額
運用利回り:資産評価額
- 年率1%:970万6000円
- 年率2%:1048万6000円
- 年率3%:1134万9000円
- 年率4%:1230万5000円
- 年率5%:1336万4000円
*元本部分は900万円
運用利回りが年率1%の場合と年率5%の場合で、資産額には約366万円もの差が出ます。
いかに運用利回りが資産額に大きな影響を与えるかがわかるでしょう。
運用利回りは経済状況などの他にどの銘柄に投資するかによっても大きく変動するので、投資する銘柄選びは慎重におこないましょう。
今から積立投資を始めよう
50歳からの積立投資をシミュレーションしました。
50歳からでも老後に向けて充分な資産は築けますが、若い世代に比べると時間がないことは事実です。
そのため、できるだけ早く新NISA口座を開設して、積立投資を始めてみてください。
参考資料
- 金融庁「新NISAで資産形成!!」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」