全国高校選抜大会 重量挙げ男子 手応えをつかんだ浦松龍誠(大分工業2年)が準V 【大分県】

重量挙げの全国高校選抜大会男子67㌔級で浦松龍誠(大分工業2年)が準優勝に輝いた。全国ランキングでは6位の浦松だったが、上位との差は拮抗(きっこう)していた。緊張感が張り詰める会場の雰囲気に飲み込まれそうになったが、「今の実力を思い切り出せばいい」と集中した。233㌔(スナッチ107、ジャーク126)を挙げ、目標としていた3位入賞を上回った。

大分県が取り組む「チーム大分ジュニアアスリート発掘事業」3期生の浦松は、中学2年のときに重量挙げに出合う。当時はバレーボール部に所属していたためバレーボールを優先していたが、部活を引退した中学3年の夏に本格的に重量挙げに取り組むことを決意する。「練習をすればするほど結果が出た。試合では相手との駆け引きがあり、どんどん楽しくなった)(浦松)。12月の全国規模の大会で、競技専用のシューズを履くこともベルトも装着することなく「丸腰」のまま出場して5位入賞、「本格的に競技をすればもっと上を目指せる」と練習に取り組む姿勢が変わった。

全国選抜で2位となった浦松龍誠

梶原誠監督いわく「超がつくほど真面目。練習はもちろん、素直に話を聞く耳を持ち、もっと指導したいと思わせる選手」だ。しなやかな筋力と瞬発力があり、記録は伸び続けた。2年時には全国高校総体に出場し、鹿児島国体では6位入賞するなど着実に結果を残し、今回の全国高校選抜大会につながった。梶原監督は「さらに上を目指すには負けたくない、日本一になりたいという強い気持ちが必要」とメンタル強化を促す。

浦松は「今大会は今までで一番調子が良かったが、その要因が技術的なことなのか、精神的なものだったのか分析する必要があった」と冷静だ。そして全国高校総体、国体に向けての通過点であるという。「焦りで自分から崩れることもあったが、一つ一つの試技に集中できる精神的な強さと筋力アップをしなければいけない」と、やるべきことが整理できたようだ。確かな手応えをつかみ、日本一に向けて動き出した。

全国高校総体、国体で日本一を目指す

(柚野真也)

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