8回逆転劇でヤクルトが開幕戦勝利!並木が激走、西川が攻守で輝くプレー見せる

◆ 並木「思いきって行けたことは良かった」

ヤクルトは29日、神宮球場で中日と開幕戦を戦い、7−4と勝利した。初回に中日に1点を先制されたが、3回に塩見泰隆が中前打で出塁して二盗を試みると、捕手の送球を遊撃手のクリスチャン・ロドリゲスが捕球ミスして塩見は一気に三塁まで到達。続く2番・西川遥輝がカウント3ボールから中堅へ犠飛を放ち、1-1の同点とした。

先発のサイズニードは、5回に中田翔に左翼席に1号ソロを運ばれて2−1とされたが、打線が6回無死満塁からドミンゴ・サンタナの中堅への犠飛で2−2の同点に追いつく。しかし7回にリリーフの嘉弥真新也が高橋周平に勝ち越し打を許して3-2とされてしまう。

それでも8回、相手の失策も絡んで無死一・二塁としてサンタナが右中間へ適時打を放って同点。さらに相手の暴投で勝ち越すと、一死二・三塁で代打の西田明央の当たりは浅い右飛だったが、三塁走者の並木秀尊がスタート。一度はアウトと判定されたが、リクエストの結果セーフに覆った。

2年連続開幕一軍をつかんだ並木は「(プロ)4年目にもなるので、いろいろ状況判断だったりとか、そういうところも今まで以上にできなければいけない」と話していた。

並木が三塁から激走し貴重な1点をつかみ取ると、さらに塩見が敬遠され、西川の中堅への2点適時三塁打で7−3とリードを大きく広げた。

並木はこの走塁について「結果オーライという形になっちゃうんで、次のバッターが塩見さんでしたし。そこも考えて無理するところじゃなかったかもしれないので」としながらも、「思いきって行けたことは良かった」と振り返った。

8回の三塁打について聞かれた西川は「みんなが(山田)哲人のためにという声が出ていた」と、アクシデントで途中交代した山田のためにも気合を入れた。

西川は9回にレフトで好守備も見せて、ヤクルトに移籍して1年目の開幕戦でチームの勝利に貢献した。

ヤクルトはチーム全員で開幕戦白星をつかみ取った。

取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)

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