世帯年収400万円で「ヴォクシー」の購入を考えていますが、毎月「家賃12万円、駐車場代1万5000円」かかるなら厳しいですか? 貯金は「500万円」あります

ヴォクシーの購入には350万円必要?

トヨタが提供しているヴォクシーを手に入れようと思ったらいくらかかるのでしょうか。公式サイトでは価格やグレードが複数展開されており、オプションの有無や内容によって価格帯は大きく異なります。

例えば、ハイブリッド車の「HYBRID S-G 2WD(7人乗り)」の本体価格は344万円、エントリーモデルとされているガソリン車の「S-G 2WD(8人乗り)」は309万円となっています。

オプションをつけず税金や諸費用込みで前者は約357万円、後者は約335万円となり、詳細は車種や機能などによって変わるものの、「初期費用だけでも350万円から400万円近くかかる」ことが分かります。

固定費と家計への影響は?

車を所有するには本体や初期費用とは別に維持費が発生しますし、駐車場代やガソリン代はもちろん、自動車税の納付や保険への加入、定期的なメンテナンスも必要です。

これらの1ヶ月あたりの維持費は車種や所有状況によって異なりますが、ソニー損保が公表している「2023年全国カーライフ実態調査」では、ヴォクシーを含むミニバンの場合は1万5600円となっています。

ソニー損保のデータには、税金や車体本体のローン返済、有料道路の通行料などは含まれていないため、実際には平均2万円以上かかることもあるかもしれません。仮に、1ヶ月あたりの車の維持費が1万5600円で駐車場代は別途かかるとすると、車と家で15万600円の固定費がかかる計算です。

手取り収入は一般的に額面の75%程度といわれ、世帯年収400万円の場合は月額25万円です。車と家の固定費の支払いだけで「収入の半分近く」を占める形となり、家計への影響は大きいといえるでしょう。

ローンを組まずに税金や諸費用込みで360万円のヴォクシーの新車を現金一括で購入し、全て貯金で賄うと残高は約140万円です。貯金がなくなるわけではありませんが、万一自身や家族が大きな病気やけがなどをした場合に対応できるのか考えておくことも大切です。

将来収入が減る可能性も考えておく

現在共働きで世帯年収400万円あったとしても、状況次第で収入が下がる可能性もある点に注意したほうがいいかもしれません。

例えば、子育てをしていると保育園の送迎や子どもの世話などで仕事を続けるのが難しく、やむを得ず退職するケースも考えられます。当然ながら仕事を辞めると収入が減るため、家計の見直しが必要となる可能性があります。

いまの収入規模がいつまでも続く保証はないため、経済状況が変わり得る前提で対策することをおすすめします。

まとめ

本記事では、世帯年収400万円の場合、毎月家賃と駐車場代合わせて14万円程度かかる状況でヴォクシーを購入するのは無謀なのか解説しました。

車は、本体購入費用とは別に維持費がかかるため、これらの支出が増えても家計的に問題ないのか、仮に収入が減っても貯金などで賄えるのか、など綿密にシミュレーションして検討してみましょう。

出典

トヨタ自動車株式会社 ヴォクシー価格・グレード一覧
ソニー損保 2023年全国カーライフ実態調査

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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