空き家のクマ、河川敷でようやく捕獲 若松・東山温泉、山奥放す

麻酔銃を使って捕獲されたクマ。緑のネットに覆われている=29日午後3時5分ごろ、会津若松市東山町

 会津若松市東山町湯本字居平の建物空き部屋で27日夕に目撃情報があったクマについて、会津若松署などは29日午後3時5分ごろ、現場近くの湯川河川敷でクマ1頭を捕獲した。クマは体長約0.8メートル。捕獲後は山奥に放したという。

 同署や県などによると、クマは湯川沿いの建物空き部屋に潜んでいた。クマが外に顔を出したタイミングを狙い、県野生生物共生センターの専門獣医技師が麻酔銃を撃った。クマは空き部屋から転げ落ち、河川敷で眠っているところを関係者が捕獲した。

 署員や県と市の担当者、市有害鳥獣捕獲隊などが27日夕から捜索したが、居場所の特定が難航。現場にセンサーカメラを設置するとともに、煙でいぶしたり、爆竹を鳴らしたりするなど、3日がかりの対応となった。近くに住む70代男性は「クマがずっと建物の中に潜んでいることはこれまでなかったので、驚いた。ようやく捕獲されてほっとした」と話した。

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