「嘉代子桜2世」植樹 長崎・魚の町公園

嘉代子桜の苗木を植える本田会長(左)と鈴木市長=長崎市魚の町

 長崎原爆で命を落とした林嘉代子さん=当時(15)=をしのぶ「嘉代子桜」の苗木が29日、長崎県長崎市魚の町公園の市職員原爆犠牲者慰霊碑付近に植樹された。
 嘉代子桜は、嘉代子さんの母津恵さんが1949年、亡くなった娘をしのび、市立城山小に贈ったソメイヨシノ。同校同窓会などでつくる城山小原爆殉難者慰霊会(本田魂会長)が、接ぎ木して育てた苗木を「嘉代子桜2世」として県内外に配布している。
 今回は市に1本を寄贈した。植樹式に参加した本田会長は「桜を見て嘉代子さんのお母さんの思いを知ってもらい、地球上から核兵器をなくそうという思いを広げることができれば」、鈴木史朗市長は「市民の憩いの場で満開の花を咲かせ、多くの人が世界恒久平和への思いを新たにするような桜に育ってほしい」と話した。

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