【漫画】Xで6万いいねオーバー! 二人の幸せを願わざるを得ないSNS漫画『好きな人に振り回される乙女(男)』

異性に苦手意識を抱く女性と、彼女に恋心を抱くカフェ店員のひとときを描いた漫画『好きな人に振り回される乙女(男)』。2024年3月にXで投稿された本作は、6万以上のいいねを記録するなど、大きな注目を集めた作品だ。

作者の楽日さん(@RABdesu)によると本作は主人公・凛太郎を描きたいという思いから生まれた作品なのだという。創作のきっかけ、凛太郎を描くなかで意識したことなど、話を聞いた。(あんどうまこと)

ーー本作は大きな注目を集めている作品かと思います。反響の感想は?

楽日:読者の方からいただいた「凛ちゃんの手が好き」というコメントが印象に残っています。もちろん、どんなところを褒められても嬉しいのですが、手の描写を褒められたことは癖(へき)が伝わったと感じ嬉しかったです。

本作は「凛ちゃんがかわいい」という気持ちで描いた作品でした。凛ちゃんの魅力として性格と対照的な身体にこだわったので、身体の描写に触れてもらったことが嬉しかったです。

ーー本作を創作したきっかけを教えてください。

楽日:どんな作品でもオネエキャラは人気があるのに、なぜか主人公になっている作品は少ないと感じました。オネエキャラはサブキャラとしての立ち位置が安定しているのだと感じつつ、主人公にしても成り立つぐらい魅力的なキャラもいて。そのためオネエキャラが中心となる話を考えようと思いました。

ーー凛太郎さんを描くなかで意識したことは?

楽日:凛太郎の第一印象として笑顔が素敵な人という土台がありました。これは制作のなかでブレないように意識していました。身体が大きいので、表情と仕草だけで柔らかい雰囲気が出ることを大事にしていました。

ーー印象に残っているシーンは?

楽日:本作の冒頭、凛ちゃんの背後に花が咲き乱れるシーンが印象に残っています。そのシーンを描いているときに、あまりにも凛ちゃんに背景の花々が似合うので、自分でも描いていてびっくりした記憶があります。

ーー楽日さんはSNSで多くの漫画を投稿しているかと思います。漫画を描くことの魅力とは?

楽日:これまで読者の方に面白いと言ってもらえたときが嬉しいと感じていました。もちろん今もその思いは変わっていません。ただ自分が漫画を描き続けられているのは、自分が愛せるキャラクターを自分で生み出す喜びを得られているからだと思います。推し活の自給自足のような感じでしょうか……。

自分の描いたキャラクターが思うように動いてくれたら嬉しいし、そんなキャラクターを読者の方に褒めてもらったら本当に嬉しいです。

ーーどんなときに描きたいキャラクターを思いつく?

楽日:漫画や映画、音楽など、他の人の作品から刺激を受けてキャラクターを思いつくことが多いです。キャラクターが思いつかないときに、キャラ作りの本を読んだり、いろんな要素を掛け合わせたりなど、いろんな方法を試したのですが上手くいかず……。

ーー今後の目標を教えてください。

楽日:商業的な漫画家を視野に入れたとき、最も心配したのは漫画を描くことが嫌いになってしまうことでした。ただ、こんなに結果が出なくても未だに漫画を描くことはやめられなくて、まだ楽しめていることに安心しています。

自分は描いてて楽しくて、読者の方は読んで楽しい。そんな作品がつくりたいという思いに尽きます。

(あんどうまこと)

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