中高生の居場所、ここに 遊佐・空き店舗利用、大学生などが運営

大学生などが運営する中高生のサードプレイス「おでこBASE」=遊佐町

 デジタルマーケティングなどを手がける合同会社dano(酒田市)でインターンシップをしている大学生が、遊佐町のJR遊佐駅前にある空き店舗を利用して、家庭や学校・職場に次ぐ「サードプレイス(第三の居場所)」づくりに取り組んでいる。「おでこBASE(米ぇ~す)」と名付け、3月の実証事業を経て4月以降の本格営業を目指す。

 同町の「若者を中心としたビジネス創出事業」の一環で、駅前のにぎわい創出と中高生の居場所づくりを目的としている。町内のサードプレイスの整備は、町によるショッピングセンター「エルパ」内のコワーキングスペース開設に続く取り組み。今回は、町が同社にインターンシップの受け入れと開設を委託した。

 山形大や東北芸術工科大などに通う町内外の学生5人が応募し参加した。同社が借り上げた空き店舗を使い、2月中旬から内装を整備したり活動内容を検討したりしてきた。ミーティング用に椅子と机を置き、飲食店のお試し営業ができるように食器もそろえ、遊佐高生によるカフェ営業などを行った。

 インターン生の東北公益文科大1年の安藤希祥さん(19)=名古屋市出身=は遊佐高の卒業生。同高在学時は町内の寮がサードプレイスだった経験から「自分のやりたいことを気軽に話せる環境が遊佐町に必要。挑戦する一歩を踏み出す基地を目指した」と語る。

 インターン生主体の居場所づくりは3月末で終了し、4月以降は同社と町内に住む安藤さんが不定期で運営する。現段階での利用対象は高校生で、営業時間中は自由に出入りできる。営業時間はインスタグラム「おでこ米ぇ~す」で発信している。

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