“パー4で1オンパー”も パターグリップ新調の笹生優花が急浮上

3打差を追いかける(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 2日目(28日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

奥から5mを流し込んだ前半11番から一気に4連続バーディ。笹生優花のラッシュはまだまだ続くと思われた。15番でグリーン左奥からのアプローチをピンそば1mに寄せてパーセーブ。さらに315yd設定の続く16番、1Wでの渾身のフェードボールはフェアウェイの形に沿うように花道を駆け、グリーンにのった。

ボールはピンが立つエリアよりも下の段、とはいえ、見事な1オンには違いない。5つ目のバーディは濃厚…と思われたところで、15mのイーグルパットは3mオーバー。さらにバーディトライにも失敗し、絶好のチャンスでパーに留まった。

痛い取りこぼしのようで、本人が苦い表情を浮かべたのは一瞬だった。持ち前の飛距離が行かせる広いコースで、「朝のプレーでしたし、パットはしやすかったんじゃないかなと思います。転がりが良かった」とグリーン上の感触も悪くなかった。

愛用中のパター(オデッセイ Ai-ONE MILLED THREE T DB)に前週の「朴セリ選手権」から、スーパーストロークの長いグリップを装着している。「1ホール、1ホール、バーディは狙いには行きますけど、絶対に獲れる保証はない。やることに集中して獲れれば」という姿勢を守り抜き、後半アウトでは2番(パー5)から再び4連続バーディを決めた。

9バーディ、ボギーなしの「63」は、2022年「ホンダLPGAタイランド」最終日の「62」に次ぐ米ツアーでは自身2番目の好スコア。76位から通算11アンダーの6位に順位を上げた。「さらに上に? 行けたら行きたいですけど、やっぱりやることにしっかり集中できれば結果はついてくると思って楽しみます」とバーディ合戦を引っ張る存在になる。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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