羽田線定着へ特製カレー 三沢空港で発売/4往復体制 利用促進目指す

レストランで販売が始まった「三沢空港滑走路カレー」。カレーを食べると、奥のプレートのように空港ゆかりの飛行機のイラストが現れる
到着ロビーで、搭乗30万人突破の記念品を受け取る人たち

 日本航空(JAL)による三沢-羽田(東京)線の1日4往復便体制を定着させるため機運を盛り上げようと、青森県三沢市の三沢空港ターミナル(泉山元社長)は特製カレーを企画し、29日からレストランで販売を始めた。空港を利用する人は順調に推移し、昨年度に続き本年度も30万人を突破。関係者はますますの利用促進へ誓いを新たにした。

 レストラン一押しのカレーに手を加えた新メニューの名は「三沢空港滑走路カレー」。縦25センチ、横40センチのプレートを実際の滑走路に見立てているのが特徴で、食べ進めていくと空港でおなじみの飛行機や戦闘機のイラストが姿を現す。地元産の野菜や卵をふんだんに使っており「三沢づくしの一品」(木村護=まもる=店長)となっている。価格は1880円で、子ども用は990円(ともに税込み)。

 特製カレーの情報を聞き、足を運んだ青森市の高畑幸(こう)さん(78)は「ボリュームたっぷりだ」と舌鼓。ターミナルの堀義明専務(61)は「これを機に空港の魅力を堪能してほしい」とアピールした。

 また、空港の本年度の搭乗者が27日時点で32万619人(速報値)と2年連続で30万人の大台を突破したことから、市職員らが昼過ぎの発着便に乗り合わせた人たちへ記念品を配った。

 国土交通省は航空会社の努力だけでは維持が難しい地方路線を対象に、羽田便発着の増枠を決める政策コンテストを実施。昨年春に暫定運航されてきた三沢-羽田線の1日4往復便体制の維持が決まった。ただ、この期限は来年3月29日までとなっており、地元では定着に向けた一層の利用促進策が求められている。

© 株式会社東奥日報社