気になった“開幕戦” 勝みなみがエースパター投入で浮上

日米での連戦をこなす勝みなみは今週もしっかりと予選を通過(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 2日目(29日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

周辺に遮るものがない砂漠上のコースは、早朝に芝目が見えにくいと勝みなみは言う。「太陽が横から差すので、ぜんぶ同じに見えちゃう」。序盤11番、バーディパットは「上りの逆目かなと思ったら、順目。2mくらいオーバーして最悪」と思わぬミスから3パットボギーを先行させた。

スコアを伸ばし合う試合で、不穏な空気をすぐに断ったのが大きい。続く12番(パー5)から2連続バーディを決め、「気持ちを切り替えられた」とその後もバーディを重ねた。後半5番(パー5)でフェアウェイからの2打目を左ラフに曲げて悔しがった後、2mのチャンスをものにしてこの日6つ目のバーディを奪った。

考えすぎない(撮影/田辺安啓(JJ))

「67」で通算8アンダーにスコアを伸ばし、28位で決勝ラウンド進出を決めた。日米の連戦をこなしながら、前週の「朴セリ選手権」最終日から60台が続く。テクニカルな部分に気を取られ過ぎないよう気をつけながら、自然体で回ることを心がけている。

強い芝目の影響を受けるロングパットは中盤以降、繊細なタッチからパーセーブを続けた。「あまり考えずに打とうと思って。ロングパットとかは考えても、やっぱり手が動かなくなっちゃう。感覚でと思ってやっていました」と2週連続の決勝ラウンドに自信が持てる。

エースパターのグリップはお馴染みのタイガースカラー(撮影/田辺安啓(JJ))

過度に気持ちが入るのは、自分のゴルフとは別にありそう。「開幕戦で(プロ野球)阪神が負けちゃった。オープン戦で3勝(14敗1分け)しかしていなかったから、大丈夫かなと思っていたんですけど…。本当に応援しているので頑張ってもらいたい」

米国でも日々動画チェックを忘れない虎党。初日はスコッティキャメロン製の新しいパターを投入したが、この日はエースのオデッセイのオー・ワークス#1に戻した。なにもグリップが別注の黄色?黒色のタイガースモデルだから、ではないが…。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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