喜連川足利氏誕生のきっかけ 足利島子を漫画に さくら市が3千部発行

発行された漫画本

 【さくら】市はこのほど、喜連川足利氏誕生のきっかけをつくった足利島子(あしかがしまこ)をモデルにした漫画本「マンガふるさとの偉人 足利島子」を発刊した。

 B&G財団(東京都港区)の助成により3千部を発行し、市内の小、中学校や県内図書館に配布する。別途500部を4月2日から、市ミュージアム-荒井寛方(あらいかんぽう)記念館や和い話い広場で1部600円で販売する。

 市ミュージアムによると、喜連川足利氏は足利尊氏(あしかがたかうじ)の子、基氏(もとうじ)から始まる「鎌倉公方」の血筋を引く。島子は戦国時代末期、喜連川を治めていた塩谷義上(しおやよしひさ)に嫁いだ。義上は小田原合戦で豊臣秀吉(とよとみひでよし)の下に参陣せず改易された。島子は秀吉の下へ行き、公方の存続を願ったことで喜連川足利氏が誕生した。島子は秀吉の側室となり、喜連川をつなぐ役割を担ったという。

 漫画本は、「ふるさとゆかりの偉人マンガ製作実行委員会(橋本啓二(はしもとけいじ)実行委員長)」らが制作。作画は県内在住の漫画家吉原澪(よしはらみお)さんが担当した。

 B6判で100ページ。(問)市ミュージアム028.682.7123。

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