「テクニックは高かったけど...」ドゥンガが磐田加入時のチームメイトを回顧「覚悟がなかった」

元ブラジル代表MFのドゥンガ氏が、元日本代表MFの鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演。ジュビロ磐田時代を振り返った。

1994年のアメリカ・ワールドカップを制したブラジル代表でキャプテンを務めるなど、ワールドクラスの実績を誇るドゥンガ氏は、31歳だった95年にシュツットガルトから磐田に加入。移籍の最大の理由は、「“クラブを成長させる”ことに魅力を感じた」からだという。

大きな志を持って来日したが、当時のチームメイトの精神面には課題を感じていたようだ。

【動画】ドゥンガが磐田での4年間を振り返る
「日本人選手のテクニックは高かった。たとえば、両足を使ったプレーとか。だけど、集中力が足りなかった。難しいプレーはできるのに、簡単なプレーはミスをするし、『絶対に勝つ』という思いも弱い。

みんな『勝ちたい』とは言っていたけど、勝利という理想を思い描いているだけで、裏側にある苦しみや犠牲を受け入れる覚悟がなかった。そういう部分から、みんなに伝えないといけなかった」

プロフェッショナルとは何たるかを、とことん叩き込んだ。

「若い選手たちは『疲れた、のどが渇いた』とすぐに言うから、よく𠮟っていた。ピッチ上で『疲れた』と感じている暇はない。彼らに足りていなかったのは、日々成長するための強い向上心」

一方、Jリーグについては「レベルが高く、とても強いリーグだった」と述懐。印象に残った選手には前園真聖氏と中田英寿氏を挙げ、「素晴らしい日本人選手がチームに1、2人はいた」と語る。

ドゥンガ氏は98年まで4シーズン、磐田でプレー。97年のクラブ初のJ1優勝に貢献するなど、確かな足跡を残した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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