星稜、惜敗 初の決勝逃す 選抜高校野球 健大高崎に4―5

三回表のピンチにエース佐宗を励ます星稜内野陣=30日午前11時半、甲子園

 第96回選抜高校野球大会は30日、兵庫県西宮市の甲子園球場で準決勝が行われ、2年ぶり16度目出場の星稜が高崎健康福祉大高崎(群馬)に4-5で敗れた。六回までリードを奪ったが、七回にエース佐宗(さそう)翼(3年)が3本の適時打を浴びて逆転された。決勝進出はならなかったものの、春では石川県勢初の4強入りを果たし、聖地を後にした。

 星稜は二回、服部航(わたる)が振り逃げで出塁した後、能美誠也が犠牲バントを成功。2死三塁とチャンスを広げ、中島幹大の内野安打で1点を先制した。三回は1死から主将の芦硲(あしさこ)晃太が左越え三塁打。続く萩原獅士(れお)のショートゴロで3走・芦硲が三本間で挟まれてアウトになったものの、服部の三塁線への安打で萩原が二塁から一気に2点目のホームを踏んだ。

 四回表は佐宗が左中間に2点二塁打を許して追いつかれたものの、その裏に敵失で3-2と勝ち越した。佐宗は七回表に3本の適時打を浴びて3-5と初めてリードを許した。その裏、芦硲が安打と盗塁で二塁に進み、ここで服部が左中間への適時二塁打で1点差に詰め寄った。

 八回裏は得点圏の二塁に走者を置いたが、あと1本が出なかった。九回は2番から始まる好打順だったが、2者凡退の後、最後は4番・萩原が空振り三振でゲームセットを迎えた。

 試合後、山下智将監督は「悔しいです。生徒は頑張ってくれた。なかなか打てないと思っていたので、盗塁やバントを絡めていこうと思ったが、(相手は)全てにおいて強かった」と肩を落とした。

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