息子が公立高校へ進学しますが、高校3年間の「塾代」はどのくらいかかるのでしょうか? 大学進学費用もしっかり貯めておきたいです

高校生の塾代の相場

文部科学省では、「子どもの学習費に関わる調査」を実施しています。令和3年度の調査結果から、高校生の学習塾にかかる費用をみていきましょう。

公立高校に通う子どもの学習塾などを含めた学校外活動費は、年間平均で約20万4000円です。月あたりに直すと1万7000円ほど、高校3年間では61万2000円ほどとなります。

ちなみに、私立高校に通う子どもの学校外活動費は、年間平均で約30万4000円と、公立高校に通う子どもよりも10万円ほど高い結果となっています。

公立高校に通う子どもにかかる学校外活動費のうち、学習塾の費用にあたる補助学習費は、年間平均で17万1000円です。月額では1万4250円、3年間では51万3000円となります。ただし、学年が上がるにつれて補助学習費も増える傾向があるため、その点も考慮して計画を立てておくことが欠かせません。

株式会社エンライク(大阪市)が運営するじゅけラボ予備校が、塾や予備校に通っている高校生を対象に実施した「塾・予備校の費用に関するアンケート」(調査期間:2023年12月28日)の結果もみてみましょう。

高校1年生(105人)と2年生(130人)が塾や予備校にかける月額費用でもっとも多かったのは「2万円以上3万円未満」でした。次に多かったのは「3万円以上4万円未満」で、それに「1万円以上2万円未満」がつづきます。

しかし、高校3年生(140人)になると「3万円以上4万円未満」が最多となり、「2万円以上3万円未満」がつづく結果となりました。やはり、3年生になると塾や予備校にかかる費用が上がる傾向がみられます。

文部科学省の調査も踏まえると、月額で1万円台半ばから3万円程度が、高校生の塾代の相場ととらえられるでしょう。高校3年間では、50〜100万円ほどです。

費用対効果の高い塾の選択も重要

大学進学のための費用を貯めるには、実際に必要な金額から逆算したうえで収支のバランスを見直さなければいけません。大学進学費用から教育のための貯蓄額を差し引いた額を3で割ると、1年間に貯めておきたい金額が割り出せるでしょう。

さらに12で割ると、1ヶ月あたりに貯めておきたい金額の算出が可能です。もし家計の黒字分がその必要な貯金額を上回っているのであれば、余った分を塾代として活用しましょう。

そのうえで、費用対効果の高い塾の選択も不可欠です。塾代にお金をかけても、効果が乏しければ無駄となってしまいます。受験失敗といった事態にもなりかねません。

事前にリサーチを徹底し、丁寧に比較したうえで、子どもとの相性のよい塾を選択することが重要です。結果的に、塾代が相場よりも高くなってしまった場合は、生活費を節約するなどして捻出しましょう。

高校3年間の塾代の相場は50〜100万円

通う塾にもよりますが、高校生の場合は月額で1万円台半ばから3万円程度の塾に通うケースが多くなっています。高校3年間では、50〜100万円程度が相場といえるでしょう。大学進学のための費用を貯めるには、こうした塾代も考慮しつつ貯金しなければいけません。

大学進学に必要な金額から逆算し、必要に応じて節約などもしながら塾代を捻出しましょう。塾は料金とともに質も重要なので、費用対効果の高い塾を選ぶ必要もあります。

出典

文部科学省 令和3年度子供の学習費調査
株式会社エンライク じゅけラボ予備校 高校1年生の塾・予備校の費用に関するアンケート
株式会社エンライク じゅけラボ予備校 高校2年生の塾・予備校の費用に関するアンケート
株式会社エンライク じゅけラボ予備校 高校3年生の塾・予備校の費用に関するアンケート

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

© 株式会社ブレイク・フィールド社