ジュビロで特に指導が必要だったのは誰? ドゥンガが明かした3人。「数日間、口をきいてくれなかった」選手もいた

元日本代表MFの鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに、元ブラジル代表MFのドゥンガ氏が出演。かつてプレーしたジュビロ磐田のチームメイトについて語った。

【動画】ドゥンガが磐田での4年間を振り返る
ドゥンガ氏は95年に磐田に加入。母国のクラブはもちろん、欧州リーグでの実績も豊富で、ワールドカップ優勝も経験。世界のトップレベルで戦ってきた身からすると、当時の日本人選手はメンタル面が甘かったと振り返る。

鈴木氏に、特に指導が必要だった選手を尋ねられると、ドゥンガ氏は福西崇史、藤田俊哉、中山雅史を挙げた。

「みんなすぐに集中力が切れるから、試合で勝つためにそういう部分を注意しないといけなかった」

熱のこもった助言に、選手たちも応えた。

「試合翌日の練習で、私のところに来てくれて『何であの時に怒ったの? どこが間違っていたの?』と、どんどん聞きに来てくれて、次も同じ過ちをしないように修正したんだ。ジュビロの選手たちは、とても謙虚に僕の意見を受け入れてくれたよ」

なかには反発する選手もいたという。名波浩とのやり取りを明かす。

「ある試合で大きなチャンスがあって、彼がゴールキーパーと1対1になった時に、ループシュートで華麗に決めようとした。それを怒ったら数日間、口をきいてくれなかった」

さらに、高原直泰とのエピソードも披露する。

「高原がジュビロに加入した時は、『俺はゴンに負けない』と言っていたが、『ゴンはゴン。お前はまだこれからだ』と叱ったら、彼自身も怒っていたよ」

言いづらいことでも、はっきりと言う。それはすべてチームのため、仲間のため。そんなドゥンガ氏の存在もあり、間違いなく強くなっていった磐田は、97年のJ1初制覇を皮切りに99年、02年にもリーグ優勝を果たすなど、黄金期を迎えたのだった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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