【浦和】渡邊凌磨「あのミスを取り返したい一心でした」。福岡から値千金の加入後初ゴール、逆転劇の口火に!

「満足なんてしていない。このチームでもっと上へ行きたい気持ちが強くあります」

[J1 5節] 浦和2-1福岡/2024年3月30日15:00/埼玉スタジアム2002

浦和レッズの渡邊凌磨がアビスパ福岡戦、加入後初ゴールを決め、これが口火となって逆転での今季ホーム初勝利もたらした。

0-1とリードされて迎えた65分、右SB酒井宏樹のクロスが逆サイドへ。そこまで詰めた渡邊が左足で合わせ、値千金の同点弾を叩き込んだ。

「流し込むだけでした。ホッとした気持ちが強かったです」

渡邊はそう胸を撫で下した。

無理もない。28分、福岡のFWシャハブ・ザヘディに決められた先制点は、渡邊の守備対応……クリアミスが始点となった。さらに得点を決める直前の62分、決定機をGK永石拓海のセーブに阻まれていた。

だからこそゴールを決めたかったという。

「あのミスを取り返したい一心でした。前半からゴール前に入りたいと思い、走っていましたし、それが結果につながりました。(ゴールが決まって)プラスマイナスゼロになりました。勝てたから良かったですが、引き分けや負けていたら自分を責めていたと思います。本当に勝てて良かったです」

大畑歩夢が投入されて、大畑がウイング、渡邊がサイドバックだが、状況に応じて入れ替わり、それぞれが補完し合うような関係に。そこで渡邊は思い切って飛び込んでいった。

埼玉県出身であり幼い頃から憧れの地だった埼スタで、レッズのユニフォームを着て決めた初ゴール。浦和の背番号『13』は「率直に嬉しいです。試合が終わり、最後にみんなで『We Are Diamonds』を歌いましたが、今までやってきたこと(サッカー人生)を思い出すような数分間だったのは事実です」と感慨深く語った。

浦和の左サイドバックは、荻原拓也と明本考浩が開幕前にヨーロッパへ移籍したため人材難となった。そこで攻撃的な4-3-3の採用を標榜していたヘグモ監督は、推進力のある渡邊を抜擢し、これまで5試合連続で先発してきた(うち4試合フル出場)。

それでも渡邊は「全然、満足していません。このチームでもっと上へ行きたい気持ちが強くあります。次節も絶対に負けられない戦いになります」と、むしろ闘志を強めていた。

関連記事>>【浦和】ヘグモ監督「3点目、4点目と取りにいかなければ」。福岡から就任後初のホーム&逆転勝利を喜ぶものの満足せず

次節は渡邊が昨季まで3シーズン在籍したFC東京戦だ。勢いに乗り、国立決戦へと乗り込む。

© SAKANOWA株式会社