アルゼンチン上空で目撃された『黒いリング』にUFO説が浮上 識者は別の可能性を指摘

アルゼンチンの上空で今年2月に「黒いリング」状のものが目撃され、「リング型UFOではないか」という憶測も飛んで話題になったという。ジャーナリストの深月ユリア氏がその実態について識者に話を聞いた。

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出版社「CCCメディアハウス」が発売しているカルチャー・ライフスタイル誌「ペンオンライン」などの報道によると、2月1日、アルゼンチンのトゥクマン州上空に謎の黒い輪のようなものが出現したという。

現地の報道によると、果樹園のような一帯の上空で「楕円形の円盤が3分間ほど上空で揺らめいた後に消えた」そうだ。オカルト関連メディアでは「UFOではないか」という超常現象説がある一方、「火災の煙が上昇気流によりリング状に生成されたのではないか」という説もある。

同様な「リング型UFO」はロシア、イギリス、ベトナムなど世界各地、そして日本でも目撃したという人らがSNSに投稿している。

UFOに詳しい作家の山口敏太郎氏によると、「アルゼンチンのUFOの正体は人工的に生成された雲でしょう。アメリカでも移動式サーカスの催しがある際に、同様のものが目撃されます。どこかのイベント会場で打ち上げたものだと思います」

筆者も実験経験があり、インターネット上でもやり方が出回っているが、人工雲を作るのは何も難しい技術ではなく、実は身近な道具を使って誰でもできる。ペットボトルに線香や煙草の煙を数秒入れて、密閉した後に、両手に力を入れてペットボトルをつぶした後に力を抜くと、ペットボトル内に雲ができる。

今件のUFOの正体は「宇宙人の乗り物」ではなく、人工的に造られた現象なのか。とはいえ、アルゼンチンではUFOの目撃例も多いようで、ひょっとしたら中には「宇宙人の乗り物」も存在しているのかもしれない。

(ジャーナリスト・深月ユリア)

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