鹿児島県指宿市の知林ケ島が砂州でできた砂の道で地続きになる渡島シーズンを迎えた。高気圧に覆われた30日は、肝付町で5月下旬並みの25.9度を記録するなど県内12カ所で今年の最高気温となった。同市では23度を観測し、観光客200人が砂の道を歩いて島へ渡り、潮風を浴びながら穏やかな春の休日を楽しんだ。
「ちりりんロード」と呼ばれる砂の道は、3~10月の大潮と中潮の干潮時に現れる約800メートルの砂州。観光サイト「いぶすき観光ネット」で出現予測時刻を案内している。この日は午後2時前に砂州が出現し、家族連れやカップルがハート型の貝殻を探したり、波打ち際をはだしで歩いたりしながら散策していた。
地元ボランティアによるガイドウオークに参加した福岡市西区の翻訳業仁多隆裕さん(52)は「知林ケ島に渡るのは2年ぶり。曇っていたのが残念だが、仕事を忘れてリフレッシュできた」と話した。