8万2034枚折り紙電車ギネス認定 能美市、県内全線開業盛り上げ

ギネス世界記録更新を祝った結果発表会=能美市役所

 北陸新幹線の県内全線開業を機に、能美市が取り組んでいた「折り紙で作った電車の最多展示数」の審査が30日、市役所で行われ、8万2034枚が規定をクリアし、ギネス世界記録に認定された。昨年7月から市民や市内の企業・団体に呼び掛けて始めた市挙げての試みで、折り紙を集めて新幹線や市応援大使でサンリオ人気キャラクター「シナモロール」のモザイクアートを作り、市役所で展示を始めた。

 市は北陸新幹線の「通過都市」となるが、世界記録挑戦で能美市のPRにつなげようと、昨年7月に活動を始めた。新幹線県内全線開業を迎えた2024年3月にちなみ、「20243枚」を目標に市民の協力を呼び掛けた。

 7.5センチ四方の専用の折り紙で電車の形に仕上げてもらい、昨年12月28日までに12万2480枚が寄せられた。30日はギネス世界記録公式認定員が一枚一枚規定の形に折られているかなど厳格に審査した。これまでのギネス記録は、佐賀県嬉野市が2022年9月の西九州新幹線嬉野温泉駅開業を盛り上げるために作った1万9120枚だった。

 市役所での結果発表会(北國新聞社後援)で、認定された枚数が告げられると、集まった市民が拍手で祝った。井出敏朗市長、きょうだいで1200枚を折った中西啓人君(福岡小6年)と妹美晴さん(同4年)らがくす玉を割った。

 井出市長は「気持ちを込めて折ってもらい感謝したい」とあいさつ。認定された8万2034枚にちなんで「やったぜ、にっこり、の、み、し」と語呂を披露し、地域力を生かしたさらなるまちの発展へ期待を込めた。

 折り紙は一枚ずつ貼り合わせて長さ15メートルの北陸新幹線、縦1.8メートル、横4.5メートルの「シナモロール」のほか、「頑張ろう能登」の文字や市公式キャラクターのひぽ能ん、ゆず美ん、ぽぽ能んなどのモザイクアートを仕上げた。

  ●マルシェにぎわう

 市役所駐車場では、能登半島地震の被災地支援の一環で奥能登の特産品を扱う「おはなみマルシェ」(本社後援)が開かれた。約40店舗が出店し、能登野菜の漬物や柳田のブルーベリーを使用したかりんとうまんじゅうなどを買い求める来場者でにぎわった。売り上げの一部を義援金として被災地に届ける。

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