期間限定メニューで歓迎 門前・走出で飲食店再開 はしもとや「次進む一歩に」

開店前に打ち合わせをする橋本さん(右)と母親の富美恵さん。手前は復興定食「ふるさと」=輪島市門前町走出

 輪島市門前町走出のお食事処「はしもとや」が営業を再開した。市内では休業したままの飲食店が多い中、懐かしさを感じさせる期間限定の新メニューも用意して被災者の胃袋を満たす。

 周辺では水道が25日ごろに通るようになり、27日から再開した。新メニューの復興定食「ふるさと」(1300円)は門前そばや煮物、焼き魚、肉類がつく。3代目の橋本悠平さん(40)は「被災者が次に進む一歩になってほしいとの思いを込め、懐かしさを感じられる味にした」と話した。

 橋本さんは炊き出しが門前地区中心部に偏りがちだったため、皆月地区や剱地地区で門前町商工会青年部として弁当の配布や炊き出しを行ってきた。「地震の前は地元の人を中心に店を経営してきたが、これからは門前の活性化のためにもよそからの客を呼び込むことに力を入れたい」と話した。

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